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【Dr.STONE】科学を魅せる巧みな構成がたまらん良い漫画の話

 今回お話するのは、少し前に完結したDr.STONEという漫画についてです。この漫画がめちゃくちゃ面白くてハマりにハマりまして……。完結後の本誌の特別読み切りを読んでもまだ熱がおさまらないので、noteに愛をしたためることにしました。
本編全ての内容ファンブックの内容の話もやんわりと含んで語っておりますので、そのつもりでお読みくださいませ。


ドクストの魅力

 Dr.STONEはとにかく話のテンポが良く息つく間もなく進む物語が魅力的です。科学クラフトという一見地味そうな分野でも、高頻度で新しい物を作る(又は新しい使い方を見せる)ことで達成感を生み、バトル漫画にも負けずとも劣らない読後の気持ちよさがあります。
 そしてこのテンポを維持するために、精密機械や工数がかかる作業の代わりをチート能力のキャラクターが担うのも良いところなんです。物語のバランスを保ちつつ、二次元キャラらしい個性が生まれてキャラクターがより魅力的に見えます。科学はリアル、でも製作過程にファンタジーを混ぜるのが巧みですね。

 さらに、これだけあらゆる物を完成させてきた上で、最終回と読み切りでは最終クラフトの完成を描かないのがこれまた匠なポイントです。
 これにより現代の科学技術を超えるクラフト目標を立てつつ、さらに現代との科学との乖離を最小限に抑えられてるようになっているのかなと私は解釈しています。そして彼らの挑戦はずっと続くことも分かりますし、科学の地道な研鑽というテーマに完璧に即した最終回になってるんですよね。
 科学というジャンルである以上いくらでも話を描けるのに、ここで終わらせるのが潔くてカッコいいですねぇ……。


私の二大推しを語る

 この漫画の最推し、西園寺羽京七海龍水の話をさせてください(強制)。
 私は精神が不安定なキャラや子供のようなワガママさを持つキャラが大好きなので、まんまとこの二人にハマりました。

 羽京は平和主義が過ぎるが故に、自分の不完全さに引け目を感じているちょっと影のある聖人です(この解釈は筆者の歪んだ色眼鏡を通しています)。千空先生がいたから良かったものの、原始のストーンワールドとあまりにも相性が悪過ぎるこの性格。そんな世界で苦しんでいる顔も素敵なんです。性癖が最悪で申し訳ありません。
 また、ファンブックのおかげでようやく開示されましたが、めちゃくちゃ設定が盛られてるのに謎が多すぎるところが彼の面白いところです。想像よりも若い年齢、海自で有名というよりは弓道で有名そうな経歴等々……。情報が開示されても色々謎な設定の盛られ具合なのがまた面白いです。
 個人的に一番面白いのは、世界の歌姫リリアンについで歌が上手いという設定です。耳が良いという範疇を超えているんですよね……もはや海自の歌姫(王子)。

 そして、次に推しているキャラクター・龍水。彼の好きなところは、横暴な自信家であるところです。
 実力も高くカリスマもありますが、欲しがりな我が強すぎて何でも手を出すあたりの"出まくりの杭"みたいなところが大好きです。愛のありすぎるワガママキャラ、愛おしいですよね。もっと周りを振り回しまくってるところが見たいので、またDr.STONE 龍水みたいな感じでキャラのスピンオフ等が見れないかなあと願っています。


おわりに

 「ドクスト、終わらないでくれ……。」が読後、開口一番の感想でした。それくらい面白かったし、まだまだ描けることがあると思ったからです。しかし何回も最終回を読みながら、それが科学なんだよなぁと噛み締めては、クゥ〜ッ!と好きが溢れて唸っています。そして、この漫画を小学生の時に読んでたらマジで将来の進路に多大な影響を与えていただろうなと思うくらいには科学や化学への興味が強くなりました。
 まだ読んだことがない人がいたら、ぜひ読んでみてください。私も15周目くらいの全巻読み直しの旅へ出てきます!


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