大田区を盛り上げよう① 羽田空港 2024.5.9(161)

大田区には、世界の玄関口である羽田空港(東京国際空港)が所在しています。

 2023年の国内線と国際線を合わせた総旅客数は前年比55%増の7871万人と、世界第5位となりました。1位はアトランタ(米国)、2位はドバイ(UAE)、3位はダラス(米国)、4位はロンドン(英国)となっています。

 羽田空港は、東京や横浜からの利便性が良い事、国際線の乗り継ぎが良い事、空港施設が清潔である事等が世界的に高い評価を受けています。SKYTRAX(スカイトラックス)社が実施する空港評価において、空港の清潔さを評価する部門で9年連続世界第1位、国内線の空港総合評価部門で12年連続世界第1位、PRM(高齢者、障害のある方、怪我をされた方)対応部門で6年連続世界第1位になっています。

 羽田空港は1時間あたり最大90回発着できるとされており、1分に1.5本の飛行機が離陸もしくは着陸している計算で、世界でも有数の忙しい空港といえるでしょう。発着数は既にキャパシティを上回っているという声もあります。今後の更なるインバウンド需要の増大を踏まえると、羽田空港の更なる拡張が必要になります。

 羽田空港の拡張にあたっては、第5滑走路の建設や時間制限緩和が考えられます。加えて、超富裕層やトップ経営者を招致できるビジネスジェット専用の空港を設置する事も検討を進めていく必要があるでしょう。また、地域振興の観点からは、大田区に国際会議や大きなイベントのできる設備やカジノを含む統合型リゾート開発、メディカルツーリズムを企図した病院の誘致等のビジネスチャンスがあるでしょう。

 他方、本年1月2日に起きた航空機衝突事故は、航空業界が抱える最大の未解決リスクの一つを浮き彫りにしました。国連の国際民間航空機関(ICAO)によると、飛行中の事故全体の60%近くが滑走路の安全性に関連しているとされています。今後、更に羽田空港のキャパシティを大きくしていくにあたって、安全管理の強化は課題となるでしょう。

 羽田空港へのアクセスの観点からは、現在、JR東日本が「羽田空港アクセス線」(仮称)工事が始まっています。現在、羽田空港への鉄道は、京浜急行と東京モノレールの2路線が羽田空港の3つのターミナルビルに直結しています。「羽田空港アクセス線」(仮称)では、田町駅を経由して羽田空港に至るルートで、宇都宮線・高崎線・常磐線の方面から羽田空港へのダイレクトアクセスが実現し、東京駅から約18分で到着することが可能となります。

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