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「えっこれだけ?」離乳食のよくある悩みを解決する3つのポイント

子どもの食事で悩んだことはありませんか?

私は助産師や保健師の仕事をしているのですが、乳幼児の相談会のような場所に行くと、乳児さんのママからの相談は8〜9割が離乳食のこと、なんてことはよくあります。

【よくある三大相談(Maa調べ)】
・「全然食べないんです」=について
・「本を見て作ってるけど大変で」=メニューについて
・「野菜が少ない時あるんですけど」=栄養バランスについて 

うちの長女も好き嫌いが多く、小食さんなので、悩む気持ちがよくわかります。しかも、食べさせたいと思って頑張って工夫した時に限って食べない。これ、本当に泣きたくなりますよね…!(←クリスマスにラザニア作って食べなかった時は本当に泣いた😭)


ですが、実際に相談を受けていると、「そんなに心配しなくても、今のやり方で十分ですよ!」となる場合も多いんです。(離乳食で毎回3品、4品作っている人尊敬します本当に。)

そこで、そんな離乳食で悩んでいるママさん達に一先ず安心してもらいたいと思い、【よくあるお悩みを解決する3つのポイント】をまとめました。また、プラスで【これは絶対気をつけてほしい2つのポイント】【おまけ3つ(主観的意見)】もありますので、ご覧いただけますと幸いでございます。

※今回は離乳食の基本的な進め方などは書いていませんので、そういった情報を求めていらっしゃった方はそっと画面を閉じましょう。(←もっと早く言って)


■よくあるお悩みを解決する💡3つのポイント

①インスタの離乳食は現実世界ではない。

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↑こんなこと言ったら怒られるかもしれないけど…私の本音です(震え声)。というのも、「メニューに悩んでます」というママさんで、「SNSや本に載ってるような離乳食がみんなの通常運転なの?違うよね?えっどっち?」となってる方が意外と多いんですよね。

もちろん、通常運転ではございません。

確かに、月齢が上がると見た目が美味しそうな方が興味もってくれたりしますし、品数も多いし、栄養バランスが整ってて素晴らしいとは思うのですが。

普通の人が毎回それやってたらノイローゼになります(断言)。

普通のママはそこまでやってません。これは決して、テスト勉強やってるのに全然やってないよーって言っちゃう系のやつではなく、事実です。

ですので、離乳食でママフルエンサーを目指しているのでなければ、以下ポイントを気にしていただければ大丈夫です。SNSはあくまで参考程度にしましょう。


②量はあまり気にせず、なるべく色々な食材を与えて。

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食事については個人差が大きいですが、量や進み具合は特にそう感じます。本などに書いてある量を参考にされている場合が多いかと思いますが、みんながみんなその月齢で本の目安量を食べられるわけではありません。

基本的には、赤ちゃんの体重増加や運動発達が問題なければ、食べる量を気にしすぎる必要はありません。
※食べないから母乳やミルクだけでいいや、1回食べなかったからもう出さない、というのはナシね。

特に、離乳食中期(7〜8か月頃)までは離乳食よりも母乳やミルクが栄養に占める割合の方が大きいので、量はそれほど気にしなくて大丈夫です。それよりも、色々な食材や調理法(形状含む)を経験させることを重視しましょう。その方が、赤ちゃんの食への興味を引き出しやすいですし、好みの食べ物に出会ったことをきっかけに離乳食をよく食べるようになった!という場合もあります。


③毎食栄養バランスが整ってなくても大丈夫。

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毎食、炭水化物、野菜、タンパク質とバランス良くそろっていれば理想的ですよね。でも、実際はそれが難しいことも多いと思います(離乳食の下ごしらえってなんて面倒なんだ…)。

毎食が難しければ、1日の中で大体バランスが整っていればOKです。(それも難しければ数日間で調整できれば大丈夫。)

つまり、偏った食事が何日も続いてしまう、とかでなければ、あまり問題にはなりません。

ところで、栄養バランスを良く、と言われると難しく考えがちなのですが、それはちゃんとした料理を思い描いているからだと思います。

現実の世界はこうです↓
例)朝:しらすと粉チーズのトースト、かぼちゃのディップ(ほぼただのペースト)、残り野菜のスープ
  昼:具沢山煮込みうどん(ドーン!)
  夜:納豆ご飯、茹でブロッコリー、残り野菜やらなんやらのスープ

これでも十分栄養バランスは良いですよね。いやむしろ、これでも格好つけてるくらいかもしれない(我が家ではディップなんてない)。

納豆を鮭に変えたり、茹でブロッコリーをにんじんスティックに変えるなど、食材を変えればバリエーションが増えます。あとは、調理法で煮魚→焼魚に変えるとか、味付けを和風→洋風にするとかね。


これは絶対気をつけてほしい⚠️2つのポイント

①アレルギーには正しく気をつけよう。

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これについて言いたいことは2つあります。

・ベビーフードの食材の内容を確認しよう。

初めて与える食材は、少量から始め、少しずつ量を増やす。これは基本ですのでご存知の方がほとんどかと思います。ですが、意外と盲点なのがベビーフードです。内容、よく見てますか?

初めての食材が複数入っているとアレルギーの原因がわからないので、気をつけてくださいね。


・アレルギーを起こしやすい食材をあえて遅らせることはしない。
「卵は心配なので1歳まであげたくない。」気持ちはなんとなくわかりますが、与える時期を遅らせることがアレルギー予防になるという根拠はありません。つまり、遅らせてもアレルギーのリスクは下がらないので、適切な時期に与え始めましょう。

※詳しくは2019年に改訂された「授乳・離乳の支援ガイド」をご覧ください↓

ちなみに、以前、卵は7〜8か月頃に開始でしたが、現在は5〜6か月からに改訂されています。経産婦さんは注意!



②9か月以降貧血に注意。

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離乳食が始まる頃から、月齢が進むにつれて、母乳やミルクだけでは必要な栄養が摂取できなくなります。

特に心配なのが鉄分不足による貧血です。母乳の鉄分含有量は低いのです。

鉄は体や脳などの発達に必要な栄養素なので、とても大切です。しかし、子どもの場合はわかりやすい症状が出ず、血液検査するまで親が気付かないことも多く、見落とされることもあります。

ですので、9か月以降は赤身のお肉など、鉄分の多い食材を与えることを意識しましょう。少食さんはフォローアップミルクを与えるのもいいですよ。


■おまけ3つ(主観的意見)

おまけ①冷凍やベビーフードを上手に活用しよう。

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これについては、「そりゃそうでしょ(賛成派)」と「あんまり頼りたくないな(反対派)」がいることでしょう。

もし、反対派の方が離乳食を楽しんで作っているのであれば、反対派のままで良いと思います。素晴らしすぎます。

でも、もし、負担を感じているのに「なんとなく」で反対派の方は、賛成派に転じることをお勧めします。

一番大切なのは、ママがどれだけ手間や時間をかけたか、ではなく、子どもの正常な発育・発達だからです。

評価するポイント、間違えないでくださいね。

夏場のお出かけはベビーフードの方が安全ですしね。


おまけ②離乳食は1冊だけ本を買う事をお勧めします。

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まず、個人的に1冊は買った方が良いと思っています。ネットにも沢山情報はありますが、正しくない情報もありますし、「授乳・離乳の支援ガイド」は見にくいですし…(小声)。基本的な進め方を知るための本があると安心かと思います。

では、2冊目以降はなぜ勧めないかと言うと、別に2冊以上買っても良いんですが、「料理のバリエーションのために色々買うのはやめよう」と言いたいです。

前述の通り、そんなに凝ったメニューは必要ない、ということです。


おまけ③相談する時は病院や市区町村の栄養士(又は保健師)にしてほしい。

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これも大きな声で言ったら絶対怒られそうなんですが、赤ちゃん用品店にいる栄養士さんてミルクやベビー食品会社の人ですよね。つまり、商品を売るためにいるわけじゃないですか。

私も、産院でミルク会社の栄養士さんに調乳指導受けましたが、正直な話、内心「それ、別にいらんでしょ」と思ってました。(ごめんなさい。)

それだったら、市区町村の栄養士さんは何の忖度もないし無料だし、必要なら継続して見てもらえるので、ぜひそちらに相談して欲しいです。

「市に相談」てなると、ハードル高いと感じる方も多いようで「そこまでじゃないです」ってなる方もいらっしゃるんですけど、むしろ一番ハードル低いと思います。ちょっと電話したら親身になってくれます(予約して後日の場合もありですが)。保健師としては、みんなもっと気軽に栄養士さんに相談したらいいのにと思っています。


まとめ

食事は子どもによって個人差が大きいですので、本当に悩みが尽きないですよね。でも、一番大切なのは子どもが健康かどうかなので、ママが無理しすぎないことも大切だと思います。悩みすぎず、頑張り過ぎず、楽しい食事を心がけてくださいね。

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