二度寝

8月は暑かったり寒かったりで居心地が悪い。
まだ30分だけ眠れるから、寒さで引っ張り出した薄い毛布を顔までかぶった。

7時にもなっていないのに、外はもう支度が整っている。
夏の朝ははっきりしていて、健康的な匂いがするから好きだ。
陽の光にあたると、昨日貯まった泣きたいポイントも打ち消されていく。
ずっと眠りたい気持ちになんとかけじめをつけて、昨日帰りがけに買ったスコーンを、アイスミルクと合わせて食べる。

今の自分、ちょっとだらしなくて私は愛しきれないよ。
何とかしようとして一旦切った切りたての前髪がちくちく刺さって痛い。
どんな私でも愛し続けたいなんて言われると、喜ぶ自分も疑って怖がってしまう私もいる。
欲の幅が広くなるほど、自分の力でなんともならないものを永遠であれと願ってしまう。

多分私は君が忘れたとしても、いつでも思い出せてしまう。
手を繋ぎ直す時にまず人差し指で探ること、そしてその横で流れる様々な景色、季節の匂いと速度。

晴れ間が続いていて欲しいと願う。
それ以上に、曇る日すら気にしなくなるくらいに雄々しくなりたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?