ただダメなだけの日

月に一回体調が悪くなって最悪の状態で目が覚める。
昨夜髪を乾かすのを怠って髪がめちゃくちゃにはねる。
鉛の体を引きずって台所に水を汲みにいくと皿を洗わずに放置したことを思い出す。
喉が詰まってうまく薬が飲めないし、トーストを焼きすぎて一枚だめにする。
朝からため息のコンボをついて出社する。
全ての生産性が悪く、何にも仕事が進まないまま時間は過ぎる。
なんか今日の服も肌もなんも可愛くない。選ぶのを間違えたな、とため息をつく。
いつまでも繋がらない電話とどうでもいい電話しかしない取引先。
傘とかジャケットとか定期入れとか色んなところに色々忘れる。
携帯の充電が切れる。
変なとこに引っかけてパンプスに傷がつく。
履いていたスカートからほつれた糸が堂々とあるのを連続の打ち合わせが終わってから気づく。
領収証ももらい忘れる。
薬が全然効かないし、やっと効き出した頃にはもう退勤を迎える。
電車の中なのに涙が止まらないし何回タッチしても電子カードが正常に反応してくれない。
つくりかけの資料がばらばらデスクトップに散らばって、タスクは増える一方。
何に関しても気分が乗らなすぎて予定を一つ消してしまう。
また頭痛がくる。体が悪ければ心も悪くなる。また泣く。
疲れて思ってもないことや面倒なことを言ったり、逆に言いたいこと言えなくて勝手に悲しんだり。

ひとつひとつ起こるたびに、プチって心の中で切れるような音がする。
そして、全部自己嫌悪の波として私の胸に押し寄せてくる。


全部のタイミングが悪いし全部の要領も悪い。
外的要因も内的要因も重なりすぎてどうしようもない。
全部一つ一つ見れば別に大したことなくって、だから傷つく。
もっと高貴なことや非常に難しいことのために頑張っているのであれば、自分の犠牲を美しいものだと喜べるのに。
頑張ってもご褒美を与えるに値しない。

悔しい、というより寂しい。
私だけが一段と弱い人間であること、それ故に色んな流れに置いていかれること、追いつくために人より頑張らないといけないこと、だから自分の中で頑張っている割に人並みには報われないこと。

何回疲れたらいいんだろうな。
もう全てダメになって、気持ちが強制シャットダウンして着ている服を全部脱ぎ捨てて、化粧も落とさず天井見てだらだら泣いてる。死ぬほどブサイクだし何も進まない。
変わりたいのにまた変われなかった今日を明日なぞっておんなじ間違いばっかりで、疲れちゃうな自分に。

こんな描写色んな邦画で何回も見てるから誰の心にも響かんし、私が私を甘やかして責めるだけのための言葉でしかない。
何も生まれない。私もっとダメかもっとダメじゃなかったら良かったのにってそればっかり。

そして、こんだけむんむん考え事をするくせに、知らない間に寝たらリセットされてるの、笑えるなあ。

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