娘の東大合格物語・第13【完】話(「ママ広場」寄稿のお知らせ)
2次試験から帰宅した後は、何かとあわただしい日々でした。
最終話となる13話は、2次試験終了後から合格発表にかけて我が家がやっていたことと、合格後、娘が母校の後輩に向けて書いた合格体験記の内容についてです。
合格発表までにしていたこと
2次試験から無事に帰宅した後は、翌日から卒業式予行、卒業式と続き、あわただしく高校を卒業しました。
卒業式の後、合格発表まで(約10日間)にしていたことは、
・後期試験の準備(前期試験の東大がダメだった場合に備えて)
・併願私立大学への入学金振り込み(共通テスト利用で合格した4大学のうちの1校に)
などです。
前期(東大)の合格発表が 3月10日正午、後期試験が 3月12日だったので、
・前期がダメだった場合は、すぐに新幹線の切符を取って 11日に現地入り
・前期で合格できた場合は、すぐに後期用におさえていたホテルをキャンセルして合格者の手続きを開始する
と、合否それぞれの場合についてシミュレーションしていました。
いずれにしても忙しいんですよね。
特に、後期用におさえていたホテル(3月11日に前泊予定)は、10日の15時までにキャンセルしないと(つまり合格発表から 3時間のうちにキャンセルしないと)キャンセル料が発生するという状況だったので、いろんな意味で緊張していました。
そして、3月10日の正午ごろ、やっと合格発表。
(その時の様子は、第1話をご覧ください)
なかなかネットがつながらなくて生きた心地がしませんでしたが、娘は、東大生になれることになりました。
合格後にしていたこと
合格発表後にしたことは、
・入学手続き(入学金等の振り込みなど急ぎのものから)
・後期試験用に予約していたホテルのキャンセル
・大学の各種オリエンテーションに参加(オンラインから対面まで、たくさんありました)
・住まい確定・契約と引っ越し準備
・合格体験記を書く
などです。
娘の合格体験記「やる気に頼らず習慣の力で」
母校に電話で合格の報告をしたとき、娘は「合格体験記」の原稿を依頼されたようでした。
上京するまでのあわただしい日々の中で、いつ書いたのかわかりませんでしたが、上京後しばらくすると、母校から、娘の原稿も載っている「合格体験記」が送られてきました。
娘は、こんなことを書いていました。
「大学入試(一般受験)のための受験勉強は、膨大な学習量を長時間続けなければならないので、やる気の有無に頼って勉強しようとすると、できない日も多くなります。だから、やる気の有無に関係なく、習慣の力で勉強したほうが良いと思います。一般入試で難関大に挑もうと思っている後輩のみなさんは、ぜひ、早くから、その日のノルマを達成するまで勉強し続けられる学習体力と学習習慣を身につけてください。」
地方住まいで、塾にも行ったことがなく、ただただ、家庭学習の習慣と、その過程で身につけたスケジューリングの力(現状分析・課題の把握・適切なタスク出しとPDCAを回す力など)だけで勉強し続けた娘。
経験に裏打ちされた「やる気よりも習慣の力で」という言葉には、説得力がありました。
私は、決して天才型ではない娘が東大に現役合格できた理由があるとすれば、
・A4裏紙や手帳を使ってのスケジューリングを身につけ、「その日のノルマを達成するまでやる」という家庭学習が習慣化していたこと
・学年1位をきっかけに「自分は勉強で進路を開く」と娘自身が決めたこと
・高校は地域のトップ校に入り、身近な先輩が東大に合格するという環境で、「もしかしたら自分にもできるのかも」と、心理的に東大が近くなったこと
などが挙げられるかなと思っています。
もちろんこれは「うちの娘はそうだった」というだけのことです。
息子は、娘とは逆で、ルーティンより新鮮さを好むタイプで、スケジューリングも割とアバウトでした。
タスク出しも「満点にコミットするには、過不足が多すぎる」ことが多かったので(笑)、数学などでノッてきたときは、あとのタスクはリスケしてそのまま問題を解き続けるというように、やる気のある時を大事にする勉強法だったように思います。
ただ、やっぱり息子も、
・今日は何を勉強するかを自分で考える(適切な現状把握とタスク出し)
・やってみて、それで望む結果が出ているかどうか、出ていないとしたら、どうしたら結果につながるかを考える(PDCAを回す)
というようなことは、小学校時代から長い時間をかけて習慣化していたので、大学受験の時は「自分の思う勉強法で勉強してみて、結果を受け止め、修正・改善していく」という経験ができました。
この力は、大学の学問でも、社会人になってからも、必要なスキルなんですよね。
我が家では、それを「勉強」や「受験」を通して鍛えることになりましたが、何によって身につけていくかは、それぞれのお子さんやご家庭次第。何でもいいんです。
結局、私が家庭でやってきたことは、子ども達が「自分で自分の夢や目標にコミットする力」を身につけることのサポートだったのだと思います。
我が家の実践は、ほんの一例にすぎませんが、必要な方に届き、何かしら参考にしていただけることがあれば幸いです。
今、受験に挑んでいるみなさんも、これからという方々も、「挑戦して良かった」と思える「納得の受験」になりますように。
また、勉強以外で自分の道を切り開こうとするお子さんとそのご家族にも、明るい未来が開けますように。
心からお祈りしています。
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