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真瀬くん


「もう駄目かもしれない」と背を震わすあなたと、その手を取った私の夜が明けた朝、あの朝、あなたの体が光るのを見た。

のそりと上半身を起こすその姿はかつて、自分が呑み込まれた波のように悠然としていて、そうして、あなたが昨日、この柔らかい布団の上で死んでしまったのだと気がついた。

緩やかな自殺を繰り返すように生きていたあなたは、昨日、とうとう本当に死んでしまったのだ。なのに、体はまだそこに、たしかに光って在る。

こんなに美しくてよかったのだろうか、消えてなくなりたいと祈り続けていた、あなたの最期が。

これからは空の体だけを、引き連れて生きねばならないのに。

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