稽留流産⑦
「それでは、準備しましょう」
2時間後に看護師さんから
声を掛けられました。
前処置が痛かった分
ここから先は全身麻酔だから
きっと大丈夫…
そう考えながら手術室へ。
もう怖くはありませんでした。
それよりも手術前日の夜から
絶飲食だったため
喉はカラカラ、お腹はペコペコでした。
手術台は膣エコー検診と同じものでした。
検診との違いは
・手足を台に固定される
・点滴をしたまま
・足袋を被せられる
でした。
院長先生と麻酔科の先生に挨拶をし
今から手術を始めます
と声を掛けられました。
私は急に怖くなり
麻酔がかかる前に先生が脱脂綿を抜く処置を
し始めた時点で、
「痛い!痛い!!」
と涙目になったため
「もう麻酔しましょう」
と早めに麻酔をかけられました。
麻酔は点滴の管から入れました。
実際痛かったのかはわかりません。
でも怖かったのです。
初めての手術。
手術した後、どんなことが待ち受けているか。
なにもわからなかったからです。
麻酔が入りはじめてから
周りの先生にいろいろ質問されました。
「朝なにかたべましたか?」
「体重は何キロですか?」
ほんの5秒くらいで意識が遠のきはじめ
最後の記憶は
酸素マスクをつけられたところまでです。
そして時計の針が
11時20分
を指していたことを覚えています。