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稽留流産⑨

手術の翌日。

会社には事情を説明し
2日間お休みをいただきました。
そして朝から産婦人科へ行き
術後の経過観察をうけました。

たくさんの妊婦さんが来院し
駐車場では家族の方が
車の中で待っていました。

私はもう妊婦じゃない…

少し寂しくもなりましたが
同時に
「またいつか授かりたい!」
そのような気持ちになりました。

妊娠発覚後すぐから
吐き悪阻でなにも食べられず辛かったこと
家事ができず主人に任せっきりで
自己嫌悪になったこと
この1ヶ月間毎日のように流産のことで
不安になっていたこと

また授かっても流産するかもしれない
もう手術なんて二度と受けたくない
悪阻なんかもう耐えられない


「それでもやっぱり子供を授かりたい。」

稽留流産を経験し
私が改めて感じたことです。

辛いことも悲しいことも痛いことも
全部背負うのは女性です。
いくら優しい旦那さんがいたとしても
男性はサポート役にしかなれません。

でもその分女性にはきっと
出産したときの幸せを
これでもかと思うくらい味わえると
思っています。

いつかこの腕で
自分のお腹から産まれてきた我が子を
抱きしめてあげたい…

そう思いながら
産婦人科をあとにしました。

これから掻爬手術を受けられる方が
もし読まれていたら
少しでも前を向いていただけたら…
そう願いながら
9回に渡って私の稽留流産の経験を
書かせていただきました。

辛いかもしれない
不安かもしれない
自分を責めているかもしれない

でもきっとお腹に宿ってくれた赤ちゃんは
お母さんにそう思ってほしいなんて
これっぽっちも思っていないはずです。

私はまたいつか出会えると信じて
日常を過ごしていきたいとおもいます。

END