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11ぴきのねこどろんこ


11ぴきのねこどろんこ

馬場のぼるさん

🐈‍⬛こんな絵本

 馬場のぼるさんの11ぴきのねこシリーズ全6冊のうちの一冊です。11ぴきのねこと恐竜のジャブの話です。
 ねこたちはジャブを助けたり、ジャブの背中に乗ったらどろんこになってしまったりジャブに魚の干物を取られていじわるしたり、それを後悔したり色んなことが起こる中でジャブとの関係を深めていきます。
 初めにジャブの背中ぬ乗せてもらった時には予想外にどろみずの中に入らされてビショビショになり憤慨しますが、しばらく会えなくて再会してまた背中に乗せてもらって一緒にどろんこになったときにはねこたちはみんな大喜びです。ジャブはねこたちが喜ぶと思ってどろみずの中に入ったのですが、ねこたちにはそれが伝わらなかった。
 でも、ねこたちとジャブは良い事も嫌なことも経験して、ジャブのやり方を受け入れて楽しむことができるようになったのです。ねこたちも腹が立って仕返ししたり、また会いたがったりと感情を揺さぶられることで友達になってゆきます。

🐈‍⬛よみかた

🐈‍⬛1歳

 ジャブいた?恐竜の子はジャブっていう名前だよ!どろんこになって楽しそうだね!りんご見つけた?など話しかけて指差ししてもらいましょう。しましまのねこ、とらねこたいしょうはどれ?と毎回聞いて、リーダーだと覚えてもらいましょう。シリーズの他の絵本を読んだときにも繋がっていきます。
 また、バケツや虫取りあみ、魚など指差ししてどんどん単語を教えてあげましょう。

🐈‍⬛2歳
 
 ねこたちの表情に注目して、怒ってるかな?楽しそう?びっくりしてるね!など話しながら教えてあげましょう。どろみずに入るシーンや石が落ちてくるシーンで登場人物が困っていてもまだそれは分からず笑うと思います。ジャブ痛いね、どろんこになって寒いかな?など想像させつつ、笑うところは思いっきり声を大きく高くするなど緩急をつけて楽しく読みましょう。
 また、ジャブの背中に乗るシーンでは最初とらねこたいしょうが先頭ですが、大人になったジャブに乗る時はとらねこたいしょうは真ん中に乗っています。間違い探しのようにして2つのページを比べて一緒に観察してみましょう。
 

🐈‍⬛3歳

 2歳くらいまでは、どろんこになって怒っている猫たちをみて笑う子もいると思います。3歳になってくると、なんでねこたち怒ってるのかな?と疑問が出てくるようになります。ジャブも「ウホー」としか言わないけど「ごめんね、喜ぶと思ったんだけど」など感情を教えてあげましょう。怒っているシーンのねこたち一人一人の気持ちになって、指差しして「ぼく濡れたくなかったのに!」「まっくろけのねこになっちゃたよ!」など台詞を付け足してあげると分かりやすく伝わります。1回目にどろんこになった時と2回目にどろんこになったときで、ねこの表情が違うことに気がつく様になります。
 また、ジャブは物語中に大きくなるので、3段階でどんどん大きくなります。物のサイズ感が分かってくるとその大きさの違いにも気づけるようになります。しっぽにつかまっていた子も全員乗れるくらいジャブは大きくなったね!など声かけしましょう。

🐈‍⬛あらすじ

 山小屋で暮らしている11ぴきのねこが獲物をとりに向かう途中で恐竜の子供に出会います。どろみずの中でジャブジャブとやっていたので「ジャブ」と名付けた恐竜にまた次の日も出会いますが、ジャブはがけの下に落っこちてしまい困っていました。そこで11ぴきの猫はみんなで力を合わせてジャブをロープで引っ張り上げて助けてあげます。
 しばらく経って大きくなったジャブが11ぴきのねこの家を訪ねてきます。助けてもらったお礼にとみんなを背中に乗せてくれますが、そのままどろみずに入ってしまいねこたちは泥だらけに。みんな口々にジャブに文句を言います。
 また別の日ジャブが11ぴきのねこの家に訪ねてきて、りんごの沢山ついた枝をプレゼントしてくれますが、みんなが頑張って作っていた魚のひものを無断で持って帰ってしまいます。11ぴきのねこはカンカンです。ジャブが昼寝しているところに出くわすと、仕返しとしてジャブに沢山の石が落ちてくる様にいたずらをします。石が落ちてきたジャブはびっくり「ウホーウホー」と痛がって居なくなってしまいました。
 ジャブが居なくなって11ぴきのねこたちは寂しくなり、やり過ぎたかなと反省していました。また季節が巡り、急にまたジャブが現れます。子供を3匹も連れて。ねこたちは大喜び、また大きくなったジャブは背中にねこたちを乗せて歩きます。そして、またどろみずの中にバッシャーン!と入りますが、ねこたちは前と違って楽しそう。そこでお話はおしまいです。


この絵本を気に入った方は、まだ平仮名が読めなくても絵で分かるようになるので

「11ぴきのねこカルタ」

を一緒に楽しむことができます

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