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日々ムサビ(通信)【版画ⅥとⅦ】

●「版画Ⅵ」2021.5

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「かーごめ、かごめ」
スクリーンプリント 80×80センチ

生まれて初めて、両手で持つのにちょっと苦労するような、大きな制作に取り掛かった。学校にあるスクリーンの枠で、一番大きなものを使わせてもらった。自分の背丈はあるのではなかろうか。一番めの方は交差点の描写に半乾き法を使った。二番めは版にするフィルムをけずってスクラッチをした。

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上の画像はスクリーンプリントの元となったドローイング。主にアクリルで描いている。なんだか…色味がまるで違うぞ…。スクリーンプリントの方が……薄い…薄すぎるぞ…。
この、版画にするとなぜか色が大人しくなってしまう「色味の呪い」は、およそ4か月後に行われたスクーリング、「版画Ⅶ」でも続くのである…。

●「版画Ⅶ」2021.9

「プリンジャンキー」
スクリーンプリント 80×120センチ

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上二つは、背景となる部分の色(赤と青)に油性インクを使用している。非常に発色がいい。本当はこの上から水性インクを載せて背景を作る予定だったが、この色味に引っ張られて苦労することになる。この2枚だけは、水性インクを載せないで取っておくことにした。

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黄色い色を載せた。下の油性の青と混ざって黄緑色みたくなった。髪の毛のピンク色ばかりが目立って、プリンの色が地味めに…。

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髪の毛のピンクと、プリンの黄色両方を目立たせたいと思い、グレーを載せてみた。上は油性の青、下は油性の赤の上にそれぞれ載せた。同じグレーでも色味が少し変わっている。うーん。人の周りに描いたのはプリンカップだが、線が細いので物足りない印象だ。あと、グレーはやっぱり無難すぎる気がする。

もう一つ別の色で刷ったものは参考作品として学校においてもらったので、記録ができなかった。「色味の呪い」…Ⅵの頃と比べると少しはマシになっただろうか。でもやはり、グレーを使いたくなるあたりまだまだかもしれない。
この版画ⅥとⅦを通して、「色を重ねる」ということが、今ひとつ自分の中で理解できていないのではないか、ということが分かってきた。
版画の基本のような気がするが、基本だからこそ難しいのか。というか版画に向いてないから難しいと思うだけかもしれない。もっと、ドローイングから色々と練って考える必要がある。構図、色、線の太さ、さまざま工夫して動きのある絵を目指したい。

講評で先生がおっしゃっていた。版画とは、「図らずもこうなってしまった」を取り込んで絵にしていく と。毎回、色でそれをひしひしと感じている私にはぴったりの言葉だ。あとはもう通信課題だけだが、スクーリングの反省を踏まえて一歩一歩前進していきたい。楽しむことも忘れずに。

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