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君たちが、豊かな今「その時」に向けて何をどう備えるか

今回も君たちお気に入りのタルムードのお話よ。

本当に気に入ったみたいね、
君たちが自ら学ぼうという姿勢を誇りに思うわ!


「タルムード」がユダヤ人の知恵をぎゅっと集めた大切な書物であることや、この教えによって育ってきたユダヤ人が、どの民族よりも成功者が圧倒的に多いということ。

お話の面白さだけでなく、そのこともまた改めて思い出してほしいの。

「タルムード」ってなに?

ユダヤ人の知恵を学んで、君たちもかしこく・豊かで・幸せな人生を送るためには、何度もお話に触れて、何度でも考えてほしい。


今の君が得られる学びと、来年の君が感じられることはまた違っていると思うから。

だから同じお話も何度でも繰り返し読んでみてね。

「魔法のザクロ」

「難破船の3人の乗客」

「金の冠をかぶったスズメ」


大切なのは、物語を通して、君自身が一緒に考えることよ。

タルムードはただの読み聞かせの物語ではなく、自分の意見を考えて相手と話し合う、「議論」こそがそのポイントなの。


考えることは、確実に君の生きる力になるわ。


今回は、「七匹の太った牛と七匹のやせた牛」というお話よ。

さぁ、しっかり君の頭をフル回転させ、想像し、考えましょう。


「七匹の太った牛と七匹のやせた牛」のあらすじ


ある日、エジプトのファラオ(王様)がこんな夢を見ました。

7匹の丸々と太った牛が現れて、牧草をむしゃむしゃ食べてるところです。

ファラオが立ち去ろうとすると、7匹の丸々と太った牛の後ろから、七匹の不健康でガリガリにやせた牛が現れました。


そして、七匹の太った牛を全て食べてしまったのです。

ファラオは、そこで目を覚ました。


その夢が気になったファラオは、
夢が良くあたるジョセフというヘブライ人に
その夢がどんな意味なのかを聞いてみました。


ジョセフは言いました

『これからエジプトには、七年間の大豊作が訪れます。
しかし、その後、7年間の大飢饉(だいききん)が訪れます。』

※だいききん:食べ物がとれなくなって、皆が飢えてしまうこと

ファラオは、この危機を何とかしなくてはと思い、
7年の大飢饉に備えて穀物をできる限り貯蓄して倹約しました。


その後エジプトは、ジョセフが言った通り、
7年間の大豊作と7年間の大飢饉が訪れました。

しかし、ファラオが豊かな7年の間にしっかり蓄えをしておいたため、
エジプトの国は、7年の大飢饉を無事に乗り越えることができました。


同じとき、周辺の国では大飢饉への対策をしていなかったため、
国がどんどん崩壊してしまいました。


牛は”富”を表している


牛の夢とジョセフの予言の間が????となったかしら。


なぜ、牛の夢がそういう解釈になるのかしら?


君たちのために少し解説するとね、

「牛」は「富」の象徴なの。


豊かさや、お金や、幸せを表現しているということよ。


丸々太った牛が、牧草をむしゃむしゃ食べてさらに太っていく姿は、
お金や幸せが膨れ上がっていく様子だと言えるわ。


7匹の牛は7年間を表しているのね。


その後ろから来る不健康でガリガリにやせた牛は、
豊かさとは真逆の状態よね。


その牛が7匹、太った7匹を食べつくすというのは、
お金や幸せを7年かかけて食べつくす、奪い去るということを表すわ。


せっかくの「富」をすべて無くしてしまう状態なんて、
恐ろしいことでしょ?


ファラオの夢は、こうして訪れる危機を知らせているのだと
ジョセフは読み解いてファラオに助言するのよ。


その意味を理解し、豊かな時に浮かれずに、
きちんと備えをするかしこいファラオだったからこそ
周辺の国のように国を崩壊させることなく
大きな危機の中を生き延びることができたのね。



良いことの後には必ず悪いことがやってくる


このお話では、「良いことの後には必ず悪いことがやってくる」ということ、そしてそれを乗り越えられるのは「ちゃんと準備をした人だけ」ということを教えてくれているわね。


そして、その良いことと悪いことの期間が7年くらいだっていうことも、予言しているのかしら。


君たちには少し難しいかもしれないけれど、
何かのブームとか、景気とか、そういうサイクルのあるものは
実際7年前後くらいで訪れているわ。


バブルの崩壊とか、
リーマンショックとか、
今回のコロナショックとか、


良い調子が続いていた後に、
ズドーンと大変の不況が訪れているの。


だからね、絶好調の時、乗りに乗っているときにこそ、
次に必ず訪れる悪いことに備えておかなくてはいけないのよ。


そして、残念なことに、良いことの後には必ず悪いことはあるけれど
悪いことの後に良いことが来るというのは、必ずではないの。


だからこそ、「調子に乗りすぎない」ということ。


備えた人だけが、乗り切れる、君たちの知っているところの
「アリとキリギリス」のお話にもよく似ているわね。


今が太った牛が来ている良い時だと思うなら
「その状態は、いつまでも続かないかもしれない」
といつも考えておかなくてはいけないの。


これが、危機感を持つという感覚ね。


同じ状態が永遠に続くことなどあり合えないからこそ、
この先どうなるかをある程度予測して備えるかしこさを持つこと、
その大切さが学べたお話ね。


君たちは何をどう備えるべきか


君たちに学んでほしいのは、実はここからよ。


君たちは今まさに「太った牛が牧草を食べている」時にあるわ。


子供時代は7年と言わず、親元から巣立つまでは
太った牛の時期だと考えて、備えられるだけ備えるべき時なの。


人生80年だとしても、自分が1円も稼がなくても

・住む家がある
・ご飯をお腹いっぱい食べられる
・勉強する時間がたっぷりある
・やりたいことをお金を払ってやらせてもらえる
・自分のために親が尽くしてくれる

こんなに優遇されている時代は最大22歳までよ!


大学を卒業してもこの状態だと、
それは「ニート」で、歓迎されるものではないわね。


無条件に優遇されているこの子供時代の今こそ、
そのあと放りだされる厳しい社会の中で、
幸せに生きられるような備えをするべきなの。


今は、「学ぶことが仕事」だと思い、
自分のためにとにかく学びなさい。

・まずは学校の勉強
・基本的な生活能力
・考え方や行動の基礎
・君に利益をもたらすマインド
・お金のスキル
・ITのスキル
・語学のスキル
・幸せに生きるためのスキル

本当に生きていくのに大事なことの中で
学校で教えてくれることなんてほんの一部に過ぎないわ。


学校で教えてくれないことで、
今まさにママが教えようとしている事こそ
生きていくのに備えるべきことよ!


ママの元から巣立っていく時までに、
学んだ知識と身につけたスキルがあれば、
そのあと社会に出て、どんなに苦しい状況に置かれたとしても
必ずたくましく生きていけるわ。


逆に、社会に出る準備が子供時代にしっかりとできていないと


・働くことができずにいつまでも親の世話になる大人
・自分で考えることができず、人の言うことを聞くしかできない大人
・自分自身のチカラでお金を稼ぐことができない大人
・自分で自分の資産を管理したり増やしたりできない大人
・自分のやりたいことを叶えられない大人
・自分で何も決められない大人
・自分自身の身の回りの世話もできない大人


こんな大変な状況になってしまうわ。
実際にこうなってしまう人は世の中に本当に多いのよ。


親の保護の元から離れる時が、
まず第一の「不健康でガリガリにやせた牛」の時よ。


早くて16歳、どんなに遅くても22歳でこの時が訪れるとわかっているのだから、君たちはその時に向けて、ファラオのようにしっかりと備えるのよ。




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