幹線道路

ひさびさのバス出勤で外をぼーっと眺めた。
夏休みなのに子どもがいない。
お年寄りばかりが街にでている。
私は寂しい気持ちになった。

視線を前に向けると、信号が黄色に変わり、赤に変わった。
バスは停車する。
車のために作られた大きな幹線道路。
足の悪いおばあちゃんが横断歩道に向かって走っている。
力を振り絞って申し訳無さそうに渡った。
そんなことはお構いなしにすぐに青に変わる信号。
バスは信号に従い、発車した。
疲れ果てて動けなくなるおばあちゃんを横目に私は職場へ向かう。


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