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『Borderline 遠藤和帆個展 』 静岡県三島市 田町カフェにて

夫氏の個展、開催中です。

富士山麓の環境問題、特に『増えすぎて駆除の対象となっている野生の鹿』にスポットを当てた、造形作品の展示会です。


近年、増えすぎた野生の鹿たちは 畑を荒し、牧草を食べ、山の木の皮を剥ぎ木を枯らします。鹿と車の交通事故も増えています。

故に鹿は駆除の対象となり、猟の免許を持った方が猟期に鹿を狩っています。しかし、それは仕事として成り立っているわけではないようです。あくまでも自分の畑を守るためだったり、定年後のボランティアだったり。その上、鹿を殺すなんてかわいそう、と白い目で見られたりもします。

夫氏はかなり、動物全般が好きです。鹿も見かけるとワクワクしています。

だからこそ、命を奪ったならば、余すところなく有効活用してあげるべきではないか?と考えているようです。お肉を食べる、皮を鞣して革細工として使う、等々。更には骨も何かに役だちはしないか?
陶器の釉薬にならないか?と、陶芸家の友人に持ちかけたこともあります。

骨の造形のそのままの美しさ、にも惹かれるようです。人間は人工物を様々デザインして産み出しますが、人間の浅知恵ではかなわない、自然物の形をみると、謙虚にならねば、などとも感じます。

その昔、食肉の処理や革の鞣しは 被差別民の仕事だったようです。
誰もやりたがらない仕事、けれども、生きてく上で必要な仕事であることも事実です。

人によっては、あえて見たくない事実かもしれません。けれども 自分たちが何の上に依って立っているのか、考えるきっかけになれば、とも思います。

今回は『遠藤和帆初心者向け』に文章を書いてみました。会期が終わったら、もう少し詳しく作品に触れるようなレビューもUPしたいなと思います。

ぜひ、実際に作品を観に行っていただきたいです。

骨のアクセサリーのガチャガチャ、楽しんでもらってるようです。

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