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帯状疱疹の予防接種について

「痛くて寝返りがうてず、昨晩はねむれませんでした。」
帯状疱疹で受診される患者さんはそうおっしゃられる方が多いです。
そしてこの痛みは徐々によくなっていきますが、約1か月ほど続き、中には帯状疱疹後神経痛として一生涯残ってしまうこともあります。

帯状疱疹は水ぼうそうを起こすウイルスと同じウイルスです。
子供のころに一度水ぼうそうにかかったことのある人は、体の中に水ぼうそうウイルスを持っている状態です。
体が疲れて、免疫力が下がった状態で、2度目の水ぼうそうを発症することがありますが、その際には体の片側にのみ水ぼうそうが帯状にでます。これが帯状疱疹です。

最近では水ぼうそうのワクチンが定期接種になりました。
お子さんのうつワクチンは生ワクチンといって、水ぼうそうのウイルスを弱くしたものをワクチンとしてうっているので、水ぼうそうにかかったのと同じような状態を作り出します。そのため、水ぼうそうにかかったことのないお子さんが、帯状疱疹を発症するケースもみられます。

そして50歳をこえると帯状疱疹を発症しやすくなります。

50歳を過ぎたら帯状疱疹の予防接種を受けることができるのをご存じでしょうか。

2020年1月に帯状疱疹の新しい予防接種ができました。
シングリックスというワクチンです。
この新しいのワクチンの特徴は帯状疱疹の発症を抑えることができることに加えて、もし帯状疱疹になったとしても、この帯状疱疹後神経痛をほぼ残さないということです。
接種方法はコロナのワクチンと同じように腕の筋肉に注射します。
接種後は、注射部位が赤く腫れたり、痛くなったりすることがあります。
ほかに、筋肉痛、倦怠感、発熱、頭痛など風邪症状がでることが30%程度で見られますが、3日間程度で症状はよくなるようです。
2回接種する必要があり、1回目の接種から2か月後に2回目を接種します。
金額は1回目も2回目も16500円です。
一度接種を受けておけば約9年は効果が続くそうです。

このワクチンはどこの医療機関でも受けられるわけではないので、やっているかどうか、事前に問い合わせる必要があります。

50歳を過ぎたら、ぜひ帯状疱疹ワクチンを受けておきましょう。

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