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Japan Standard Cup 準優勝レポート

こんにちは。malsemanです。

少し遅くなりましたが、期待以上の結果を達成したので記事を書きました。


■実は参加を悩んだ大会

正直今回の常滑はあまり出たくなかった大会でした。

約2年前、サイクル1-1の時私はエリア予選に5回挑戦しましたが結局抜けませんでした。でもMTG大会は好きだし初めてのPlayers Conventionだったから参加しました。
しかし結果は0-3ドロップ。友達はファイナルで戦っているのに私だけ負け組だな…と凄く落ち込んでました。昔のGPは負けても観光を楽しんでましたが、その時はなんかひとりぼっちになった気分でした。それから「ファイナルの資格もらえなかったら、行かない」が基本スタンスになってました。

今回は韓国エリアで10位で抜けれず、個人事情で日本エリア予選は参加出来なかったから、スルーする予定でした。
しかし、知り合いとPTやファイナル向けでスタンダードを練習してて、この環境のスタンダードは結構面白かったです。プロツアーが終わった後にも研究が進んでデッキが改善されることを見るのも楽しかったです。

結局、「他の用事があって日本に行く」と表面上の理由を作って参加を決定しました。でも今回はちょっと別感覚で挑戦すると決めました。

■大会準備

少し前に友達と結構深い話をしました。

それから、ちょっとだけその理論を信じてみようかと思い、黒系ミッドレンジデッキを中心に回りました。

OTJが発売され、色々面白い・強いカードが追加されました。その中で一番好きなカードは《Hostile Investigator/敵意ある調査員》でした。

出すだけで1:3交換!

元々カードアドバンテージで勝つゲームが好きだったから、このカードは出るだけで1:3ができる、正に《Invoke Despair》級カードでした。

友達は私より遥かにこのカードにハマり、作る全てのデッキにこれを4枚入れて、このカードを中心にデッキを調整しました。

プロツアーが終わった後、Reid Dukeさんのゴルガリミッドレンジが凄く完成度が高くて、あらゆるミッドレンジデッキは彼のスタイルをベースにして発展しました。友達はその構成と考え方を称賛しながらも、「《Sheoldred, the Apocalypse》や《Archfiend of the Dross》よりは《Hostile Investigator》が強い!メインに入れるべき」派でした。

ゴルガリだけじゃなく、《Hostile Investigator》を入れた黒系ミッドレンジを色々試しました。青黒・赤黒・白黒・3色・4色… その中でなるべく新しく、結構行けるデッキが「恐竜ラクドス」でした。

Discardとシナジーがいい

《Hostile Investigator》がガードを捨てる行動とシナジーがあるから、血トークンや恐竜、ランド等全てのデッキ構成が相性が良かったです。

どれも使い道があったから悩んだ

ゴルガリも3マナクリーチャーを何をするのがいいかいろいろ試しましたが、正直どれも長所短所があって難しかったです。
デッキは両方ある程度形になったが、どっちが良いか迷ってました。そもそもこの選択自体が良くないかも?

前に少し交流があったテルテルさんに相談したら、正直デッキだけ見ても分からないけど、現在スタンダードはエスパーと青白コンに勝てるかどうかが大事で、そのプランがちゃんとあるならどんなデッキでも戦えると教えてくれました。

そこで更に勇気を得て、私らしくない心得で挑みました。
「今回はデッキの勝利より、交換実力を上げるための大会にしよう」
「良い交換をすることだけ考え、ミスを減らそう」

■20240524 ラストチャンストライアル

使用デッキはラクドスでした。

Hostile Investigatorと相性が良い

メインプランは圧倒的除去多めからのカードアドバンテージ勝ち、サイドは対コントロール向けで8枚の地獄ディスカードから4《Urabrask's Forge》戦略でした。
やっぱり、普通のミッドレンジより「もっと珍しいデッキで勝ちたい」という欲望が残っていました。

R1 4C Legend XOO
R2 Esper Mid XOX
天才銀髪美少女yamiさんと対戦。
1戦目は普通の《Wedding Announcement》2枚目の強さに負け、2戦目は必殺4《Urabrask's Forge》で取ったが、3戦目はプランを知られた上ティシャーナ複数枚に負け。
R3 UW Conrol -ID (練習XOX)
引き分けは途中韓国人知り合いとマッチで「ここで一人落とすよりIDして他を全部勝って抜きましょう」でした。(結果は失敗)
練習ゲームしたら、4《Urabrask's Forge》戦略は「知らない時に1回だけ通す」戦略でした。知られたら効かない。
R4 Naya Dino OO
R5 BG Beanstalk Control トス (練習XX)
ダウンペアリング・韓国の知り合いにトスってもらいました。練習は相性差で負け。
R6 UW Mid/Con XX
このゲームはデッキリスト非公開だから完全にやられました。
1戦目《Dust Animus》・《Wedding Announcement》・《The Wandering Emperor》でティシャーナも見たから青白フラッシュミッドレンジだと思ってサイドしたが、2戦目は全体除去と《Memory Deluge》で完全コントロールに変身して、除去多め持って負けました。
(後で公式記事であのデッキ注目されました)
R7 No Show O
4-1-2 で資格獲得失敗。

デッキは想定通り動きましたが、結局敗北は両方1戦目「《Wedding Announcement》2枚」のカード差で負けたのが事実でした。《Gix's Command》で少し覆っても、《Wedding Announcement》を触らずに勝つには力が足りなかったです。

■デッキ変更

食事しながらずっと悩んで、土曜日はゴルガリにデッキを変更した。
やはり《Wedding Announcement》に触れない構成だと、どんなに上手く交換しても限界があると判断しました。
除去多め・カードアドバンテージプランの問題ではない。ただ《Wedding Announcement》強すぎるだけだから、それと上手く交換できるカードを増やすと相性改善できる。
その考えで、メインに《Tear Asunder》を2枚・3マナクリーチャーは全部《Glissa Sunslayer》で変更しました。対策カードは《Duress》《Boseiju, Who Endures》を含めて8枚・サイド後は《Tranquil Frillback》も追加します。

「《Wedding Announcement》に弱いのに《Liliana of the Veil》は何故3枚?」と疑問があるかもしれませんが、《Liliana of the Veil》は対コントロール・ランプ1戦目を諦めないようにするカードだからです。無駄になる除去カードを強制交換できます。

原根プロの配信で「最近ゴルガリはクリーチャーはコントロール向けで、除去は多めにして、要らないものは《Liliana of the Veil》で捨てるという、理論上全対面有利に見えるが普通そうはならない」という話を見ました。
でも普通そうはならないとはいえ、理論通りに動けばほんとにいい話だと思います。その故《Liliana of the Veil》も増やし、クリーチャーも全部アドバンテージ系で偏って、「理論が実際になれる確率」を少し上げました。

更に除去は普通の人より明確に多めにしました。《Sheoldred, the Apocalypse》を使わないでカード差で勝つプランを取った以上、絶対にそれに負けてはいけません。そして「《Deep-Cavern Bat》に除去を取られて負け」もデッキの構成を変更する努力で充分に乗り越える部分だと思いました。

最後に、ボロス招集対策は減らしました。(《Path to Peril》 0枚)
別の友達が「諦めるならボロス」と言ったことがあります。「ボロスの先手ベストパターンはスタンダードのパワーを超えている。それまで勝とうとしたら凄く多いサイドが必要で、その努力をしたとしても強運ボロスには勝てない」という内容でした。危ない選択ですが、全体的な勝率を上げるためにリスクを負う選択をしました。

エスパー・ミラーはメインプランで、青白コン・ドメイン・ティムールはサイド勝負で考えました。早いデッキは除去多めで何とかなる…だったが、エスパーばっかり考えてしまい、赤単は想定外でした。

(締め切り3分まで悩んで登録)

他の人よりメインは除去多め・サイド後はハンデス多めを意識して調整しました。様々な対応より、想定した基本プランの確率を上げた構成です。

■ジャパンスタンダードカップ

Round 1 Esper Aggro
《Wedding Announcement》少なめで、相手土地事故で勝ち

Round 2 Five-color Ramp
1戦目5ターン《Aclazotz, Deepest Betrayal》で運良く勝ち、2戦目トップで負けたが3戦目勝ち

Round 3 Golgari Midrange
1戦目アドバンテージ差で勝ち、2戦目少しフラット負け、
3戦目4ターン《Sorin the Mirthless》でカードを多くもらったが、5ターン《Nissa, Ascended Animist》を処理できず、トークン差が発生。《Sorin the Mirthless》の奥義で《Nissa, Ascended Animist》を倒す機会があったが、交換したく無かったから別の選択をして、結局《Sorin the Mirthless》が処理されて負けました。
結構ギリギリの面白い勝負だったので、終わった後お互いのサイドプランを話しながら親しくなりました。彼は全部光るFull-Foil Golgariだったので、「これがフォイルの差か。。。」と感じました。

Round 4 Bant Toxic
3戦目《Harvester of Misery》が凄く活躍して勝ち

Round 5 Domain Ramp
1戦目は相性負け、2戦目ベストムーブで勝ち、3戦目相手土地10枚でリリアナ奥義成功し復活する前にぎりぎり勝ち。

Round 6 Rakdos Aggro
《Archfiend of the Dross》が毎回2枚以上出て苦しんだが、除去多め構成だから結局勝ち。

Round 7 Azorius Control
私のmeleeアカウントを見て「ノート書く人」だと話してビックリしました。1戦目・2戦目10ターン以上の長期戦になったのに相手が《Memory Deluge》を引かなく、こっちは除去を自分の《Mosswood Dreadknight》に使いながら殴り続けて運よく勝ち。
(後でIDを確認して蒼紅杯優勝のnelsonさんだったことを知りました。)

Round 8 Rakdos Midrange
フィーチャー。お互い非公式トークンを使えなくて惜しいと話しました。1戦目除去凄く使ったけどぎりぎり負けたが、2戦目勝ち、3戦目相手フラッドで勝ち。

Round 9 Bant Toxic
私はOP上ほぼ確定だが、相手は下のテーブルの結果によって少し怪しい状況
だったが、祈りID。幸い成功して共にTOP8。

3Rで戦ったtetsukoさんと一緒にTOP8で仲良く写真を撮りました。

Quarterfinals Mono-Red Aggro
想定外の赤単で相手選手だから絶望的だったが、1戦目完璧な除去3枚後相手ドローが悪く勝ち。2戦目は3ターン《Urabrask's Forge》を即追放しましたが、4ターン目に《Geological Appraiser》から《Urabrask's Forge》が出て慌てました。しかし次のターンに《Takenuma, Abandoned Mire》起動-3枚切削-次のドローが《Tranquil Frillback》で溶鉱炉を破壊しながら回復して、ランドで殴って勝ちました。

Tetsukoさんはフィーチャーで惜しい敗北。でも帰る前に「相手サイド後に《Elspeth's Smite》を多めに使うから気を付けろ。頑張れ!」と大事なアドバイスをくれました。

Semifinals Azorius Control
デッキ確認。彼もAll-Foilだったから少し不安になりました。
1戦目は無難に《Memory Deluge》flashbackまで長引いて負け。
2戦目は2ターン目から好ましい動きで、《Duress》も適切に使えました。5ターン目に《Sunfall》が来なくて勝ったかと思ったら《The Wandering Emperor》+《Elspeth's Smite》で少し驚きましたが、情報があったから慌てないで押しつけて勝ち。
3戦目は2戦目の影響で相手が《Temporal Lockdown》を残こしたが、こっちのクリーチャーと噛み合わない状況で《March of Otherworldly Light》のコストでそれを使って、後から2マナクリーチャーが出る形になってお得、後は《Hostile Investigator》と《Liliana of the Veil》でカード差を広げて勝ち。

Finals Mono-Red Midrange
1戦目は相手の完璧なドローで《Duress》で落したはずの《Urabrask's Forge》が3ターン目に出されて一瞬負け。
2戦目は、今考えると正直相手の運より私のプレイが下手だったから負けたと思います。2ターン目に3/2を出す機会があったのに「熊野バフ1/2+火遊び」のワーストケースを意識して除去構えを選んだが、相手のサイドプランまで予測するとその可能性は極めて低いし、相手は除去構えに対してクリーチャーを出さずに《Kumano Faces Kakkazan》を出す適切な行動でこっちのマナ損が発生しました。
5ターン目も、私は4ターンまで次に《Harvester of Misery》を出して《Kumano Faces Kakkazan》を倒すプランを想定したのに、ドローが《Duress》で、相手の手札が4枚だったから突然情報収集のためにプラン変更しました。しかし、そのターンまで相手の序盤の動きが強くなかった時点で相手の手札をある程度予測可能だったから、除去を打たれたとしても先に《Harvester of Misery》を出したら6点以上稼ぐことが出来ました。
序盤ミシュラン無しでダメージランドが3枚全部出た不運があったとしても、もっと良い判断をしてたら3ターン以上生き残って勝負は分からなかったかもしれません。(もちろんそれにしても《Koth, Fire of Resistance》に負けたかも)

終わった後、決勝相手がryuumeiさんということを知られました。
「Forge Red」の創造者は強すぎる…
昔蒼紅杯TOP8で彼の青黒フェアリーを私がゴルガリでぎりぎり勝った事を覚えていて、リベンジして良かったと伝えてくれました。そんな縁が…
(記念で《Urabrask's Forge》にサインをもらいました)

最後は負けたが、決勝まで行きトロフィーをもらって凄く嬉しいです。
カバレージに写真載せられてちょっと恥ずかしいけど気持ち良かったです。

そしていつも可愛いトークンを作るふらいとちきんさんから準優勝記念アートをもらいました。ありがとうございます!

運よく会場で会ってもらいました。

■終わりに

色んな人と新しい出会いもあり、成果もあり、楽しい大会でした。

でも正直、G某アニメのハ○ーみたいに「認めたくない!認めなくない!」と叫びたい気持ちです。
なぜなら私は「勉強は嫌!努力も嫌!ひらめく戦略でいつか勝ちたい!派」だったんですよ。「本質に忠実し自分を磨けば、いつか報われる」なんて、成功者たちの飾り言葉に過ぎないと思いました。

しかし「本質的な練習が大事で、私が間違ってて友達が正しかった」だと、私自身が証明してしまう形になるとは… 人生難しいですね。
こんな経験が重ねて、人が少しでも変えるきっかけになれるかもしれません。

最後まで読んでくれてありがとうございます。

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