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ドラマ『ガンニバル』を観ちゃったからもうぼくは東京にしか住めないよってお話

ごあいさつ

こんにちは、あるいはこんばんは、マルコです。初投稿です。
日々さまざまの分野の素晴らしい作品たちに出会っているおかげで、仕事と副業のシーシャ作りだけではとてもアウトプットが追いつかない。気がつけば脳味噌はパンパン、頭蓋骨がピキピキと軋む音まで聞こえてきたので、これはまずいと182cm・108kgの重い腰を上げてnoteを始めてみました。

なんでもかんでも書いていくので、これを読んだあなたがぼくの他の記事も読んだりなんかしちゃって、それがあなたの世界が広がるきっかけになったりなんかしちゃったらいいな、なんて思っています。よろしくどうぞ。

今回のテーマは『ガンニバル』

記念すべき最初の記事は、ドラマ『ガンニバル』について書いてみようと思います。選考基準は至って単純。直近観た作品の中で、圧倒的に一番面白かったから。マジで沸いた。
観終わったばかりで俺の中の大涌谷がぐつぐついっているその熱量のまま、まずは書き上げてみることにします。

本作を視聴したきっかけは、原作コミックをほんの少しだけ読んだことがあったからです。当時読みたい漫画がありすぎて、というか常に渋滞しているのですが、「面白そうだな、いい掴みだな」と思いながらも一旦保留してしまったのでした。
それから数年、忘れた頃に届いたドラマ化の知らせ。そりゃあもう楽しみに待っていましたとも。しかも主演は柳楽くん、監督は「さがす」「岬の兄妹」の片山慎三さんですって。そんなの、すでに約束されているじゃないの。てか監督のチョイスよ。ディズニー、あんたわかってるよ(本作はDisney+オリジナル作品なのでまだ加入していない人はこんな記事読んでないでとっとと加入しましょう)。
そんなわけで、期待値あげあげえぶりないと(大死語)で鑑賞した本作。結果はもちろん、ぼくの惨敗。見事に期待を超えてくる、素晴らしいドラマでした。早速内容に入っていきましょう。

あらすじ

元刑事の阿川大悟は、ある事件がきっかけで山間部にあるど田舎村・供花村の駐在に赴任。妻・有希と娘・ましろと3人で移住することになる。供花村は日本の原風景が残る美しい村で、村人たちもまた、あたたかく三人を歓迎してくれた。
しかし赴任早々、山で老婆の死体が見つかる。そこから少しずつ明らかになっていく村の秘密。村を仕切る後藤家の存在と、「後藤家とは関わるな」という村の教え。また「錯乱して失踪した」という前任の駐在が残した、「この村の人間は人を喰ってる」という発言。阿川は村の秘密を探るうちに、逃げ場のないこの村の闇に飲み込まれていく、、


見どころ

さてこの『ガンニバル』、注目したい見どころは3つ。
「作り込まれた世界観」
「村人たちの演技」
「緩急の効いた展開」
それぞれの要素を簡単に見ていきましょう。

①作り込まれた世界観

本作の最大の魅力はなんと言っても、物語の舞台となる供花(くげ)村の持つなんとも言えない不気味さでしょう。一見どこにでもある、山間部の小さくてのどかな村。ですが「どこにでもある」からこそ、不気味さがより際立っているのだと思います。「人を喰ってる」という、恐ろしいながらも非現実的だった設定が、供花村のリアリティによって妙な現実味を帯びてしまう。その現実味が視聴者に緊迫感を与え、作品全体の説得力を増しています。そのあたりの作り込みや映像面での質感等のこだわりに関しては、片山監督に改めて脱帽です。

②村人たちの演技

世界観の作り込みという点にも重なりますが、本作で無視できないのが俳優陣の演技の素晴らしさ。
柳楽くんの「どこが警官やねん」なブチギレサイコ演技も絶品なのですが、

本作の柳楽くんは怒るとすごく怖い

それよりも最高なのが、供花村の住民たちの演技。後藤家、供花村住民どちらもみんな素晴らしいのですが、特徴的なのがこの3人。

後藤家の次期当主・後藤恵介(笠松将)


後藤家を守る静かなる巨人、岩男(吉原光夫)


供花村住民のまとめ役、さぶさん(中村梅雀)

キーパーソンでもあるこの3人は本当にいい演技で、作品に厚みをもたらしてくれている功労者です。ただその中でもやはり光っていたのが、笠松将さん演じる恵介。無言で睨みつけるようなシーンが多い彼ですが、その表情には常に心情の微妙な変化が感じられ、ついつい見入ってしまいます。演技的には完全に柳楽くんを喰ってますね。
彼らの演技に浸るだけでも、本作は大いに観る価値があります。

③緩急の効いた展開

個人的には本作の魅力のひとつだなと思いながらも、同時に賛否が分かれるだろうなとも感じているポイントです。
本作はひとことで言うなら、ヴィレッジスリラーです。村という閉塞的な環境(ヴィレッジ)と、逃げ場がなくなっていくような緊迫感を感じる展開(スリラー)が魅力です。ですがスリラーの基本要素として、クライマックスに向けて恐怖とアクションがどんどんテンポアップしていくというセオリーがあります。本来それが観る人の緊張感と興奮を高めていくのですが、本作ではそうはいきません。
序盤から中盤にかけては、緊張と緩和を繰り返しながら少しずつテンポアップしていきます。しかし終盤、だんだんと謎が解けていきいよいよ大一番、最終決戦じゃ!

ちゃんとスリラーしてて怖すぎる

と思ったら、まさかのクールダウンするんですねえ、、面白い!ですがここが物足りないと感じる人もいそう。スリラー的な怒涛のラストを期待していると、少し肩透かしに感じるかもしれません。
ですがこの「肩透かし」こそが、本作の展開の肝と言っても過言ではないのです。誰もがクライマックスを予想していたところにくる、突然の静寂。それは極上のエンディングに向けた、最高の演出なのでした、、

さいごに

久々にしっかりバイオレンスと緊張感を感じられる日本の映像作品に出会えました。グロいところもあるけど、たとえ苦手でも無理して見る価値が大いにあります。すでにDisney+に加入しているあなたはマストで。まだの方はこれのために一度加入してみるのもありです。それくらい面白いので。

長々とお読みいただきありがとうございました。
また次の作品でお会いしましょう。さようなら。

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