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羊と鋼の森

5年前のこと。作家の宮下奈都さんが家族で北海道のトムラウシへ山村留学をした時の話を書いたエッセイ『神さまたちの遊ぶ庭』を手に取ったのがはじまり。

宮下さんの著書『羊と鋼の森』は2016年の第13回本屋大賞に選ばれ累計部数100万部を超えている。

これから書くのはこの本がベストセラーになる前の話。

宮下さんは福井県出身の作家さんで当時私が住んでいた福井市の書店に宮下さんの本はそれなりに置かれていた。装丁が好きな感じだったので『神さまたちの遊ぶ庭』を買って読んだ。

ある夜、宮下さんがTwitterで

「土砂降りだどしゃー」

とつぶやいていた。『神さまたちの遊ぶ庭』に書かれていた言葉だった。

「娘さんとのやりとりですね!」

とコメントしたら返信をしてくれた。

宮下さんはTwitterに新刊の『羊と鋼の森』の告知をしていて図書館向けのような本だという言葉が添えられていた。

私「買います!」宮下さん「嬉しい!」
そんなやりとりをした。

『羊と鋼の森』はピアノの調律に魅せられた青年の成長が描かれている。ピアノのハンマーは羊毛、弦は鋼、本体は木でできている。ピアノを表現したそのタイトルうまい。

私は小さなピアノ教室を営んでいていつもお世話になっている調律師さんにこの本をオススメして貸した後に『羊と鋼の森』は本屋大賞に選ばれた。

調律師さんに貸していた本は宮下さんの直筆サイン入りで手元に戻ってきた。調律師さんの知り合いの書店が宮下さんと懇意だったそうでサインをお願いしたということだった。

私の買った本は初版6500部のうちの一冊で帯が特別だから大事にするようにと教えてもらった。

もう一度『羊と鋼の森』を読んだ。

謝辞には知っている人の名前があった。

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宮下さんと直接会って話したわけではないけどなんかこう繋がる出来事ってあるんだなって思った。人の繋がりって偶然じゃなくて必然なのかもしれないな。

Everything happens for a reason
December 2020 

このご縁に感謝します♡