見出し画像

ネットショップは、簡単だけど難しい。

マリブドッグマーケットは、ペット用品の個人輸入がきっかけだったことをお話いたしましたが、今日は、ネットショップを開設した当時についてです。

2007年のある日、ネットショップを個人でも簡単に開設できるサービスができたことを知りました。現在は、Baseなどのように無料でネットショップがスタートできますが、当時は、楽天は月額10万円以上が必要で、とうてい「ネットショップを気軽に始める」には、ほど遠い状況でした。

また、ショップサーブやMake Shopなどの大手のサービスプロバイダーは、月額1万円以上の会費が必要とされており、売上がどれくらいあるかわからない初期段階では、導入を躊躇せざるを得ないような時代でした。
そんな時、私たちが出会ったのは、おちゃのこネットというASPサービスでした。殆どのサービスが月額1万円以上もかかっていた当時、共用ドメインなら月額500円、独自ドメインでも、月々2,000円でネットショップが持てるという、驚愕の価格設定でした。

また、決めてとなったのは導入の価格ではありますが、もっと重要だったのはテンプレートのデザインでした。ネットショップをカスタマイズしてゼロからつくろうとすれば、数百万円以上の費用はかかります。(当時はもっと高額だったかと思います)おちゃのこネットのようなASPサービスであれば、テンプレートが用意されているため、初期導入コストが大幅に抑えられますが、そのテンプレートのデザインが、じつは悩ましい問題でした。

前出のショップサーブやMake Shopは、月額の会費が高額なこともありましたが、テンプレートのデザインがどれも魅力的に思えませんでした。というか、はっきりいえば、最悪でした。

とにかく、余計なデザインが施してあるテンプレートばかりが並んでいます。ピンクや緑など、使いにくい色をふんだんにつかった少女趣味のデザインのテンプレートばかりが目に付きました。

趣味的なサイトならまだしも、お客さまに商品を販売するサイトであれば、主役は商品なのですから、サイトのデザインは、できるだけシンプルなほうがいいはずです。シンプルにしておいてもらえば、カスタマイズも最小の手間ですみますし、きれいなロゴさえつくれば、あとは商品写真をきれいに撮影し、コピーを頑張れば、大手企業にも遜色のないネットショップがつくれます。

その点において、おちゃのこネットは、まだ「使える」段階でした。決してそのままで活用できるデザインテンプレート(テーマ)はありませんでしたが、シンプルで使いやすいテンプレートが、ひとつだけありました。

ネットショップのASPは、2020年の4月現在では、さまざまなビルダー事業者が登場し、自由度は増えたように感じていますが、じつは、テンプレートのデザインは、当時からそれほど進化していないようにも思えます。BaseやStoryはそこそこシンプルなデザインで、レスポンシブルデザインが可能なので「今っぽく」はつくれそうなのですが、ほとんどのデザインは、まだまだ余計な装飾や色使いが多く、実際の仕事で使えそうなのは、1案、2案程度のように感じています。

ネットショップは、オンラインでしかお客さまと接点を持てないのですから、お店の顔となるもの、第一印象を決め、お店に入ってくれるかどうかを左右するもの、は、デザインに左右されることが多いはずです。リアルでも馴染みのあるお店なら、こうした「ブランディング」はあまり意識する必要がないのかもしれませんが、ネットショップからスタートする「新規オープン店」は、ほとんどのお客さまが、新規のお客様になります。

新規オープン店は、資金力もないわけですから、集客を広告やその他の費用がかかる方法に委ねることも限界があります。できるだけコストをかけない、、と考えると、自然検索でサイトに来てもらうことを重要視せざるを得ないのですが、せっかく検索で訪問してくれたお客さまも、サイトのデザインが今ひとつだと、そのまま直帰してしまうリスクが高くなります。

ネットショップのサービスを見るたびに、私はテンプレートのデザインをチェックするようにしているのですが、なかなか満足のいくテンプレートには会えません。

なぜデザイン性のあるテンプレートを開発、発売しないのか?私たちは、いつも疑問に思っています。

さて、マリブドッグのネットショップの話に戻りましょう。

マリブドッグは、サイトについてはデザインのカスタマイズはある程度は必要だと考えていましたので、おちゃのこネットが最終候補に残りました。あとは、このテンプレートをベースに、ネットショップを開設するだけです。なにしろ、月々2,000円(独自ドメインコース)ですから、贅沢もいえません。

これでネットショップ開設?

いいえ、そんなに簡単には進みません。私たちは、おちゃのこネットでネットショップが開設できる、という目処がたった段階で、デザイナーさんにロゴタイプを依頼することにしました。お店ですから、お店の顔、ロゴタイプは必要です。

こうして友人で信頼できるデザイナーさんに、ロゴを頼むことになりました。

そうそう、お店の名前?

そのあたりの経緯からは、次回にお話いたします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?