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「海外から見た、日本の良い点・おかしな点」 第2回 日本の教育現場は一体どこが異質なのか?

「日本の教育現場は海外と比べて異質である」。そのような論評を時折目にします。そして大勢の教員が過重労働に疲弊している状況も報道されています。更にはこの状況が、日本経済の発展を妨げる要因となっていると考える人たちも少なくありません。しかし一方で、海外と比べて「どんな点が異質なのか」という点を筋道立てて説明できる人は多くありません。なぜなら殆どの人は海外の教育現場の実態を知りませんし、知っていたとしてもそれは1か国か2か国だけで、世界全体の中で日本がどのような立ち位置にいるかという点を説明できないからです。

この点で統計は雄弁です。統計を見るならば、今の日本の立ち位置や問題点に光を当てる事ができます。それで今日は「日本国内における統計」と「海外の統計」、これらを比較する事によって日本の教育現場の異質さを論証していきたいと思います。

ちなみに私は教育の専門家ではありません。しかし海外の複数の国で会社を経営している事から、色々な国の人とリアルタイムで接点があり、彼らからその母国の教育について生の声を聞くことができます。彼らの中には義務教育しか受けていない人もいれば、いわゆる欧米の一流大学を卒業した人もいます。これらの生の声を統計に重ね合わせる事によって、今日のテーマである「日本の教育現場は一体どこが異質なのか」という点を浮き彫りにしていきたいと思います。

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マガジンは毎週1回、月4回更新します。コンテナ業界の裏話を含んだ自伝的小説「Container from Malaysia(コンテナ フロム マレーシア)」と、日本の構造的問題を海外の経営者の視点で統計と共に読み解くコラム「海外から見た、日本の良い点・おかしな点」を隔週で更新。貿易に関心がある方、海運やコンテナ関連の株をお持ちの方、またマレーシア在住者を含む海外移住者やそれを目標にしている方、更には日本の行政や教育システムに疑問をお持ちの方に有用な情報をお届けします。

香港・マレーシアでコンテナリース会社を経営中。マレーシア在住。コンテナや海運業界の裏話や、海外から見た日本の素晴らしい点やおかしな点を統計…

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