スコープとピローの喧嘩

星空が綺麗な日、スコープとピローは桜の木の下に来ていた
スコープ「わぁ...とても綺麗だ...」
スコープは星空を眺めながらとても興奮していた
スコープ「ピロー!見てごらんよ!」
ピロー「スーピロピロピロー...スーピロピロピロー...」
スコープ「こんなに綺麗な星空滅多に見られないよ!さあ起きて...」
スコープはピローの手を掴んだが、ピローは鬱陶しそうにスコープの手を振り解いた
スコープ「...!」
スコープ(そうだ...ピローは寝るのが好きだった...申し訳ないことしちゃったな...でもこんなところで眠ってたら風邪ひいちゃうだろうし、人間に見られてもまずい...ここは中に戻るのがいいな)
スコープはピローをここたまホテルのスイートルームに寝かせて、自分もそのベッドに入ろうとした
スコープ(...今日は1人で眠らせてあげよう)
スコープは少し離れたカプセルホテルの方で眠った

翌日
ピロー「ふぁぁ...昨日はよく寝たなぁ...スコープと星空を見てる途中で眠っちゃったけど...」
ピローはカプセルホテルから出て来たスコープを見つけて寝起きとは思えないほど元気な声でスコープに挨拶をした
ピロー「スコープ、おはよう!」
スコープ「...。」
スコープはピローの横を黙って通り過ぎた
ピロー「え?スコープ...?」
スコープはピローの方向を向かずに走って行ってしまった
ピロー「スコープ...」

スコープ「はぁ...はぁ...」
スコープ(話せるわけない...昨日あんな酷いことをしてしまったのに...)
スコープが走って行った先にルビーがいた
ルビー「スコープ?」
スコープ「ルビー...」
ルビーは先ほど起きたことを全て見ていた
ルビー「何かあったのですか?」
スコープ「え?」
ルビー「先ほどピローのことを無視していたので...スコープは絶対そんなことしないから気になってしまって...」
スコープ「...君もなかなか鋭いね、昨日...」
スコープは昨日ピローとの間で起きた出来事について話した
ルビー「そうですか...昨日そんなことが...」
スコープ「うん...僕ピローに嫌われちゃったかな...」
ルビー「でもさっきは普通通りに話しかけていましたよ?もし本当に怒っているのなら話しかけることもしないと思います」
スコープ「そう...かな...ピローは優しいから、僕に気を使わせないために...我慢していつも通り接してくれたのかな...」
ルビー「スコープ...」
スコープ「...ありがとう...話したら少し楽になったよ、それじゃ」
スコープはとぼとぼ歩いて行ってしまった

ルビーは大急ぎでピローの元へ向かった
ルビー「ピロー!!」
ピロー「ルビー...」
ルビー「!」
ルビー(さっきのスコープと同じくらい悲しい顔に...もしかして自覚無しであのような行動を...?)
ルビー「スコープと何かあったのですか...?」
ピロー「え...なんで...」
ルビー「先ほどスコープからお話を聞いたんです、昨日起こったことを...」
ピロー「昨日のこと...?」
ルビー「えぇ...」
ルビーはスコープから聞いた話をピローに話した
ピロー「そんなことしちゃったんだ...僕」
ルビー「やはり眠ってしまっていた時にやってしまったのですね...」
ピロー「謝りに行かなくちゃ...!」

カプセルホテルにて...
マルメ「うん?どこかに行くのであるかスコープ?」
スコープ「うん、しばらく戻らないつもりだよ...悪いことしちゃったからね」
マルメ「へ?」
スコープ「じゃあ、またいつか」
スコープは自分のカプセルホテルを持ち出して扉に向かった
少し遠くで...
リボン「えぇ!?スコープどこかへ行っちゃうの!?!?」
ちゃこ「にゃんですかいきなり!?」
リボン「聞こえたもん!私聞こえたんだもん!!」
リボンはここたまキャッスルにちゃこを引っ張りながら走って来た
リボン「スコープが出て行っちゃうよー!」
ピロー・ルビー「!?」
ちゃこ「引っ張らにゃいでください〜...」
ルビー「ピロー、早く!」
ピロー「うん!」
ちゃこ(ピローとスコープ...もしかして喧嘩しちゃったです...?)
リボン「何かあったの?」
ルビー「はぁ...リボンは気にしなくて大丈夫ですよ」
リボン「えー??」

ピローはスコープの後を追った
ピロー「スコープ!待って!!」
スコープは一瞬歩みを止めたがすぐにまた歩き出してしまった
ピロー「ごめん!酷いことしちゃって...今度はちゃんと起きるから...一緒に綺麗に星空見るから...お願い!行かないで!!」
ピローは走りながらスコープに話しかけた
ピロー「うわっ!?」
ピローは転んでしまった
ピロー「痛い...うぅぅ...」
スコープ「ピロー...!」
スコープはピローの元へ駆け寄り怪我の手当てをした
ピロー「スコープ...」
ピローはスコープに抱きついて頭を撫でた
ピロー「本当にごめん!こんなことで許してもらえるかわからないけど...悲しい思いをさせてしまってごめんなさい!」
スコープ(ピロー...)
スコープもピローを抱きしめた
ピロー「...!」
ピローは一安心して眠ってしまった
スコープ(寝ちゃった...僕もなんだか眠くなって来ちゃ...た...)
スコープもその場で寝てしまった

マルメ「やはり心配なのである...ホ...?」
マルメは抱きしめ合いながら眠っているスコープとピローを発見した
マルメ(ホホッ‼︎なんだか見てはいけないものを見てしまったような...)
マルメは一瞬2人から視線を逸らした後に安心しきったかのようにため息をついた
マルメ「全く...」
マルメは2人をここたまホテルに運んだ
マルメ「ほぉ...なんとか人間に見つかる前に運べたのである」
ルビー「どうやら...仲直りできたようですね」
ちゃこ「そうみたいです〜」
リボン「ねえねえ!なんで2人は喧嘩しちゃったの〜??」
パントニオ「はーっはっは!リボン少し手伝ってくれないか〜?」
リボン「は〜い!お手伝い頑張ります!!」
ちゃこ・ルビー・マルメ「はぁ...」

翌日、パントニオはスコープとピローをここたまレストランに招待した
パントニオ「パントニオ特製!仲直りプレートだ!」
ピロー「仲直りプレート?」
パントニオ「2人の大好物を同じお皿にのせて、2人で仲良く分けて食べることができる最高のメニューさ!」
リボン「今日は私も手伝ったんだー!」
パントニオ「はーっはっは!ナイスお手伝いだったぞリボン!」
パントニオ(ほとんどぐちゃぐちゃに盛り付けてたからその後自分で盛りなおしたがな)
スコープ「2人ともありがとう!いただきます」
ピロー「スコープの好きな食べ物...パスタだったんだ...」
スコープ「うん、前にピローが美味しそうに食べてるのを見て僕も好きになったんだ」
ピロー「そうなんだ...」
ピローはまだ少し気まずそうにしていた
スコープ「...一口食べる?」
ピロー「え?」
スコープはフォークを使ってパスタを巻き取った
スコープ「はい、あーんして」
ピロー「あ...んっ」
ピローはパスタを頬張った
スコープ「美味しいかい?」
ピロー「うん...とっても美味しい!次は僕が食べさせるね!」
ピローはスコープにオムライスを食べさせた
ピロー「美味しい?」
スコープ「うん!とっても美味しいよ!」
パントニオ「はーっはっは!どうやら元の仲良しさんに戻れたようだな!」

その日の夜
ピローはスコープにお願いして星空を見に行った
スコープ「本当にいいのかい?」
ピロー「うん!今日は絶対一緒に星空を見る!」
スコープ「...ありがとう」
しばらく星空を眺めていると流れ星が流れた
スコープ「流れ星だ...!」
ピロー「あっちにも!」
スコープ「すごい...今日は流星群が見れる日だっけ...」
ピロー「とっても綺麗だねぇ」
スコープ「うん...!」
スコープ(これは...奇跡の流星群だ...!)
ピロー「...。」
ピローは目を閉じていた
スコープ「ピロー...?」
ピロー「お願い事してたんだ」
スコープ「そっか」
ピロー「スコープも何かお願いしようよ!」
スコープ「...うん!」
スコープも目を閉じて流れ星に願い事を心の中で呟いた
ピロー「ねえ、スコープは何をお願いしたの?」
スコープ「ピローともっと仲良くなりたいってお願いしたよ」
ピロー「え!僕も...もっとスコープと仲良くなりたいって...」
スコープ「どうやら...流れ星に祈る前から僕達は通じ合ってたみたいだね」
ピロー「うん...!」

その日から、スコープとピローは更に仲良くなり、毎晩一緒のベッドで眠った

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