映画『博士と狂人』(2019)視聴メモ
映画『博士と狂人』(2019)を視聴。原作は全米でベストセラーとなったノンフィクション『博士と狂人 世界最高の辞書OEDの誕生秘話』。貧しい家庭に生まれ学士号を持たない異端の学者ジェームズ・マレー(Sir James A.H. Murray、スコットランド人。“T”までの編纂を完了。1915年胸膜炎で死亡)。 Assythment「傷付けた者への謝罪、代償、償い、補償」。引用文は、「被害者の家族は補償(Assythment)を求める権利がある」。加害者はそのすべてで被害者に償いをする。金じゃない、人生をもって償う。夫を殺された未亡人のメレット夫人イライザが、夫を殺したウィリアム・マイナー(おびえる殺人者。自分が焼き印を押したアイルランド人の亡霊に苦しめられる。さらにそのアイルランド人と間違って誤認殺人してしまった男への罪の意識に苛まれる。Dr.William Chester Minor、ワシントンDCの聖エリザベス病院で治療を受けた後、最終的に統合失調症と診断された。1920年自宅で肺炎により死去)に渡した紙に書かれていたのは、If love.....then what? 。そしてマイナー(精神を病んだアメリカ人の元軍医で殺人犯)の答えは、then no chance (of) redemption(決して償い切れない)。マレー博士が持ち歩いている羊皮紙には信条が書かれている。「この上なく勤勉な(Diligent)人生を」と。辞典で“Diligence”という言葉の定義は「引き受けた仕事をやり遂げる努力、忍耐、勤勉、そして苦労と痛み」。メレット夫人がいう、愛があれば…の答えは「愛があれば愛を呼ぶ」。
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