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【論文読了記録】青木惠理子「方法としてのベンヤミン」

インドネシア研究の青木惠理子さんの論文「方法としてのベンヤミン」を読了。ベンヤミンの言語(Sprache)概念と言葉(Wort)概念の違い。細見和之の解説する「司法の言語」の具体的内容の記述は的確で分かりやすかった。ベンヤミンのいう「敗者の歴史」の敗者とは個物のことであり、それぞれの物は凝縮した時間と歴史を保持している。個物との付き合い、個物と知り合うことは、単に認識的な行為ではなく、本質的に倫理的である。ベンヤミンのいう「根源的歴史」とは、敗者の歴史の中にのみ垣間見える歴史である。出来事を因果論的実証的に繋げていく歴史であるところの勝者の歴史との対比。

https://opac.ryukoku.ac.jp/iwjs0005opc/bdyview.do?bodyid=TD32114272&elmid=Body&fname=sixyakai55_002.pdf

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