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優秀な医者になれ

起業の科学の田所さんのお話をきいてとても面白かったので、まとめてみました。

ベンチャーを勘違いするな

ベンチャーには大きく分けて2種類ある。
スモールビジネス型とスタートアップ型だ。スモールビジネス型で重要なのは4P『Product(製品・商品)、Price(価格)、Promotion(プロモー ション)、Place(流通)』である。スタートアップ型では破壊的イノベーションを理解し、活用する必要がある。

では、破壊的イノベーションとはなんなのか。持続的イノベーションと破壊的イノベーションは違う。まず、持続的イノベーションについて説明していく。

【持続的イノベーションとは】
・既存カスタマーが示す価値基準に沿って行われる
・従来製品の改良を進める
・既存カスタマーに見放されない


GAFAなどが今行っているイノベーションが持続的イノベーションである。持続的イノベーションでは、既存のカスタマーの顕在化したニーズに対して顕在化したビジネスモデルでより効率的なサービス/プロダクトを提供することがフォーカスになる。

ここでは、”より性能の高いものを”、”より多くの機能を”、”より安く”、”よりよいサービスレベルで”提供して欲しいと既存のカスタマーは要求してくる。つまりここでは、リソース投下による既存プロダクト改善の争いになるのだ。

ユーザーは本当に欲しいものを知らない

ユーザーは本当に欲しいものを知らない。どういうことか。ポットの例をみてみよう。

こちらのポットでは温度設定のボタンが4つある。なぜだろうか。顧客にフォーカスグループインタビューをして、4つのほうが評価がいいからそれを売っていたのだ。しかし、98℃以外は基本的に使わない。
これはいわゆるPCF(プロダクトチャネルフィット)だ。
このような商品がせめぎあっていた中ででできた商品がこれだ。

カップ麺1杯分のお湯が90秒で湧く。以前はポットの中に貯めてあった水だったが綺麗な水でお湯を沸かすことが出来る。しかも、値段は1/8だ。結果として、以前のポットは代替されていった。これがPMF(プロダクトマーケットフィット)だ。

2019年に最適化してはいけない

破壊的イノベーションというのは、当時のマーケットにフィットしていないことがしばしばある。PMFを目指すべきだが、PCMF(プロダクトカレントチャネルフィット)ではなくPFMF(プロダクトフューチャーチャネルフィット)

事例としてはAirBnBが挙げられる。今や主要ホテルの時価総額を超え、企業価値は310憶$以上になっている。
2008年にAirBnBが出来た当時はどのような時代背景だったかというと、リーマンショックが起きて家賃やローンが払えない人が多くいた。また、当時のアメリカのスマホ浸透率2%だった。67社のベンチャーキャピタルですべて断られ、「あほか。銃で撃たれるぞ。」といわれる始末だった。当時のマーケットにはフィットしていなかったのだ。

優秀な医者になれ

良いビジネスアイディアは課題の質と課題に対するソリューションの質ともに高いものだ。
それを見つけるには、ソリューションでなく課題にフォーカスすることが重要だ。課題に対するソリューションの質を追い求めていても両方を高めることは難しい。課題の質を上げることで、課題に対するソリューションの質と課題の質をともに高い結果をだすことができる。

質の高い課題を見つけるには深い洞察が必要である。そのためには”優秀な医者になれ”。

本当に優秀な医者なら症状の本質を見極めることが出来る。
例えば、頭が痛いという症状だった場合、頭痛薬を提供するだろう。しかし、その原因が寝不足であれば睡眠薬となる。なぜ寝不足なのか聞いてみたらストレスが原因で、その解決策はお酒かもしれない。よくよく聞いてみると子育てと仕事の両立が本当の原因で、解決策はベビーシッターを雇うことの提案をすることだった。

あなたは、医者であってもベビーシッターを薦めることができるのか?

もっとしっかり学びたいよ~という人は是非田所さんの”起業の科学”を読んで勉強してみてください。
Amazon ⇒ http://bit.ly/2Jc2Oqr

最後までお読みいただきありがとうございました!!

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