君から続く………目黒ver3

ボロリ、と愛する人の瞳から漏れる涙。
そをれ見られまいと、顔を覆う少し細くなった両手。
ずるり、と座り込んでしまった大介の横に、そろっ、と座るとかすかにピクリ、と肩が動く。
「俺は、大介が好きだよ。愛してる。
大介は?違うのか?」
揺れ動く肩を優しく抱いて、きっと、うぬぼれではない、決まっている答えを聞き出す。
けれど、答えは思ってもないものだった。
「………ぅかんし………」
「え?」
よく聞きもれなくて聞き返すと
「週刊誌とかに取られたらどうするんだよ。
そんで、SnowMan辞める事になったりしたら」
「そんなのくそっくらえだ!」
思わず大介の言葉を奪って叫んでいた。
そんな事を考えてたのか、この人は。
「大介はそんな事で俺が大介を嫌いになると?
大介を捨てて適当な女の人と付き合って結婚するとでも思ってるのか?」
「ちがっ………」
俺がこんなに怒ると思ってなかったのか、1言つぶやくとまた下を向く。
握りしめた手が震えているのが目に入る。
その手をギュッと握りしめて
「ねぇ、俺さやっぱりダメだよ。
大介からあんな事言われて、距離おかれた日から、ダメなんだ」
言いながら俺の目からも涙が出始める。
「何をしてても、SnowManの目黒蓮はこうするだろう。
SnowManの目黒蓮ならこう笑うかな。
SnowManの目黒蓮ならこんな時はこう返すはず。
SnowManの目黒蓮なら、 SnowManの目黒蓮ならって、ずっと、SnowManの目黒蓮を演じてんの。
心なんかそこにないの。
ねぇ、このままなら本当の自分がいなくなっちゃうよ。
そんなの嫌だよ。苦しいよ、だい………すけ………」
気がつくと俺は大介にしがみついていた。
「………何、それ?」
「だい………すけ」
耳元で話される言葉は自嘲ぎみなそれで、俺は大介の次の言葉を待った。
「何それ、俺と一緒じゃん。
俺も苦しかった。
ずっと、ずっと、SnowManの元気印の佐久間大介なら、こうする、こう話す、こう皆を盛り上げる。
SnowManの佐久間大介ならって………。
でも、俺が………始めた………事だから………辛いなんて言うしかくなくって………。
でも、連見るたびに、おれっ」
それ以上聞く必要はなかった。
大介の身体を抱きしめて
「もう、良いよ。もうわかった」
泣きじゃくる大介の顔に今まで出来なかった、Kissを落としていく、
「俺、そばにいていい?
迷惑じゃない?
連を好きでもいいの?」
俺にしがみつきながらのそんな問いに
「そばにいてくれないと嫌だよ。
迷惑なんかじゃない。
俺も好きだからそうじゃなきゃ困る」
と返して、深い深いKissをする。
「……ねっ………れっ………。
おね……が………ベッド……」
いこ?
少し赤くなった頬。
涙に濡れた瞳。
どれもが、俺の中のリミッターをはずさせようとする。
「良いけど……、そしたら大介の身体の事気づかう余裕なくなるよ?
メチャクチャにしちゃうかも……」
なのに、この人は
「良いよメチャクチャにして?」
とキレイに笑うのだ。
「わかった、後悔しても知らないよ?」
耳元で囁やき軽くなった身体を抱き上げ、俺はリミッターを外した。

あとがき
めめはリミッターを外すんです!
外れる、んじゃないのー(笑)

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