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12月議会の一般質問と回答 vol.2

私が12月定例議会で一般質問した内容と回答をまとめました。
Vol.2は、過去の議会で質問した内容に関しての進捗確認です。
(Vol.1は、12月議会で新しく行った質問についてまとめました)

1、これまでの質問内容の進捗確認

(1)「五城目町学校ICT整備導入計画」、GIGAスクール構想の実現も含め次期計画策定の準備

■質問(松浦):
6月議会で回答があった「五城目町学校ICT整備導入計画」、GIGAスクール構想の実現も含め次期計画策定の準備は、Code for Japan や code for akita、秋田県デジタルイノベーション室など外部の専門家などの意見も聞いて進めるほうが望ましいがどのように進めているか。

■回答(教育長):
「五城目町学校ICT整備導入計画」は、今後の学校コンピュータシステムをはじめとする学校ICT環境の整備・再構築等を検討するうえで、各小中学校と町教育委員会が同一の認識を持ち、計画的な導入・整備を図るために策定いたしました。
現状の各小中学校における学校ICT環境をベースに、計画的かつ合理的に児童・生徒に必要とされる学習用情報端末を提供し、併せて電子黒板の整備、デジタル教科書、学習支援ソフト、また校務支援システムや学校給食管理システム、メール一斉配信システム等も整備し、有効活用化を図るものです。

進捗状況は下記。

・小学校:今年度の指導要領の改訂により指導者用デジタル教科書を再導入。
・中学校:来年度の指導要領の改訂に合わせてデジタル教科書の再導入を準備中。
・昨年国で打ち出された「GIGAスクール構想の実現」を受け、
今年度中に1人1台の学習用端末の整備が達成予定
・現在検討準備中のICT整備計画では、校内LANはすでに整備済。5G等の大容量高速通信網整備への対応も検討していく。

・学習者用のデジタル教科書の導入
慎重にその効果を見極める必要があります。
【懸念点】
・タブレット画面を長時間見続けることによる健康上の影響
・急激なデジタル化は学校や児童生徒、家庭の混乱を招くことにもつながりかねない

環境整備と並行に、各小中学校においてICT活用については専門家の意見も取り入れる必要があると判断された際には検討していきたいと思います。

(2)多様な学びを確保するために進めている検討内容は。

■質問(松浦):
6月議会で質問した内容「児童生徒一人一人の状況に応じた学習支援の在り方、新校舎や図書室の活用も含め、多様な教育機会の確保や学びの場の提供についての方策を進めていく」とあるが、現在学校外での学習を出席単位に読み替える措置が学校で行われており、教育機会確保法に向けてより一段と進んだ対応が五城目小学校では行われている。今後、教育移住施策に向けて、多様な学びを確保するために進めている検討内容は。

・不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて↓

■回答(教育長)
児童生徒一人一人の状況に応じた学習支援、多様な教育機会や学びの場の提供について

一つ目:
GIGAスクール構想の実現に向けて、遠隔・オンライン教育を含むIcTを活用した学びを推進していく。
ICTを活用しつつ、教師が対面指導と家庭や地域社会と連携した遠隔・オンライン教育とを使いこなすことで個別最適な学びと、社会とつながる協働的な学びができるようにしていきたい。

二つ目:
学校で学びたくても学べない児童生徒への遠隔・オンライン教育の活用。
遠隔・オンライン教育を活用した学習について出席扱いとする制度の活用促進や好事例の周知を図っていく。

三つ目:
特別支援教育の充実について。
障害のある子どもの自立と社会参加を見据え、教育的ニーズにこたえる指導を提供できるよう、通常の学級、通級による指導、特別支援学級といった、連続性のある多様な学びの場を整備していく。

最後に:
関係人口の創出や移住対策の一つとしての秋田型教育留学については、今年度コロナの影響で実施できなかったが、
来年度の実施に向けて準備を進めていきたいと思っている。
留学する子どもや家族、留学を受け入れる学校の子どもたちにとって、多様な学びの場の一つとして、互いに刺激を受けながら成長できるような態勢を整えていきたいと思っている。


(3)自動運転に向けた自治体レベルの条例整備、法整備は?


■質問(松浦):
6月議会で質問したオンデマンド型モビリティについて市販車での自動運転レベル3が実現され、自動運転に向けた自治体レベルの条例整備、法整備が今後必要となってくる。今後の5カ年計画にもその内容を見据えて記載を行っていく必要があると思うが、検討状況はどうなっているか。

■回答(まちづくり課)
先ごろ、市販車での自動運転レベル3型式取得について報道があった。
現時点では、高速道路での低速運転時など条件付きの自動運転レベル3となっているが、数年後にはレベル4、あるいは完全自動運転であるレベル5への移行が予想される。

町では、公共交通のマスタープランの「町地域公共交通網形成計画」が令和3年度をもって計画期間が終了することに伴い、
来年度、次期計画の策定に取り掛かることとしている。

次期計画では、自動運転に限らず、オンデマンドによる乗り合いタクシーMaaS実現に向けた検討など、ICTを活用した事業も視野に入れた施策を検討する予定。

(4)「ICTの学びへの活用についての具体的な構想や目標設定」の具体的なKPIは?

■質問(松浦):
9月議会で質問した「ICTの学びへの活用についての具体的な構想や目標設定」の具体的なKPIは出ているのか。

■回答(学校教育課)
全国学力学習状況調査結果によると、
コンピュータなどのICT機器をどの程度使用したかによる児童生徒への調査結果において、
小学5年生までに受けた授業では「ほぼ毎日、週1回以上」と回答したのが
当町では約65%で、県平均では約33%
中学校1,2年生までに受けた授業では、約50%、全県では約35%。

いずれも県平均を上回っていることから、本町ではICTの活用について積極的に取り組んでいるものと理解している。

今後、GIGAスクール構想の実現に向けて、令和2年9月に文部科学省から出された「各教科等の指導におけるICTの効果的な活用について」を参考に、子どもや学校に実態に応じ、各教科などの特質や学習過程を踏まえて、教材・教具ツールの1つとしてICTを積極的に活用し、
当町では2022年まで1日2-3時間以上授業で学習用端末を活用することを目標としております。また、単元以外でも、キャリア教育や遠隔地との人的交流等にも活用を図っていきたいと思っている。


(5)グローバル人材育成のための、子どもから大人まで一貫した教育プログラムの調査研究結果は?


■質問(松浦):

9月議会で質問したグローバル人材育成のために、ICTを活用した交流の仕方や外国語教育など、子どもから大人まで一貫した教育プログラムの調査研究結果はどうなっているか。

■回答(教育長):

外国語教育、国際理解教育など五城目町における「国際教育プログラムの充実について」だが、これまでの実績に基づいて幼児教育を含む学校教育と生涯学習の両面から、来年度の計画作成に向けて検討している。

これまで、
こども園においては
ALTとの交流により、英語への関心を高め小学校への接続を意識した活動を行っている。
学校教育においては、
小・中学校で教科としての外国語外国語活動の充実に努めている。

引き続き教員とALTや英語の学習支援員により指導体制を充実させていく。
また、GIGAスクール構想の実現に向けた1つの取り組みとして、ICTの学びへの活用により、
たとえば外国語活動として、一人一人が海外の子どもやAIUの学生とつながり、本物のコミュニケーションにより、表現力や発信力を高めるための活動を年間指導計画に位置づけることができないか、学校と協議していく。

生涯学習においては、
現在、生涯学習課が英会話教室・国際理解講座を実施している。
今後は、より多くの町民の皆さんが受講しやすいように内容を工夫するとともに活動内容の発信に努めていく。

松浦議員から9月議会で提案があった公共施設を活用してのサテライト教室の実施などについては、引き続き検討する。

教育委員会としては、グローバル人材育成のために、これまでの内容の工夫・改善を図りながら、子どもから大人まで系統的な外国語教育や国際理解教育が一層充実するよう、鋭意努力していく。


(6)医療、介護、保育等のICT導入については

■質問(松浦)
9月議会で質問した(先程のRPAの質問とも連動するが)医療、介護、保育などのICTの導入による行政サービスの向上検討の短期、中期、長期的展望に沿った具体的なロードマップの作成はどうなっているか。

■回答(健康福祉課)
医療、介護、保育等のICT導入につきましては、まだ、構想段階である。今後、どのような行政サービスができるか関係機関と協議の場を設けるとともに、国のデジタル政策の動向を見極めながら、ロードマップの作成を進めていく。

(7)地域図書室運営に向けたKPI策定は

質問(松浦)
9月議会で質問した地域図書室運営に向けたKPI策定はどのようになっているか。

■回答(教育長)/担当課 生涯学習課

来年4月に改予定の地域図書室の、業績評価指標、いわゆるKPIの策定について、先般の9月定例会の一般質問にてお答えさせていただいたように、関係機関から助言等をいただくということであった。

定例会終了後、秋田県教育庁生涯学習課との協議をはじめ、町の社会教育委員会を開催するなど、地域図書室の運営等に様々なご意見ならびにご指導いただいた。
その点を踏まえ、以前お答えさせていただいたとおり、第2期五城目町子ども読書活動推進計画に基づき、「人と地域に寄り添う読書推進」を目指すべく、当面の間は貸出冊数や利用者数等の数値的目標を定めず、まずは「利用しやすい雰囲気づくり」を目指していきたいと考えている。

今後については、地域図書室の利活用状況を踏まえながら、必要に応じて別途協議をしたいと考えている。今後定める予定の管理運営要綱もしっかり整備して、より親しみやすい地域図書室を目指していく。

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12月議会全体を通じて、半年ごとに定期的に進捗確認を行い質問を行うことで、

多様な学びへ向けて

教師が対面指導と家庭や地域社会と連携した遠隔・オンライン教育とを使いこなすことで個別最適な学びと、社会とつながる協働的な学びを生み出す

学校で学びたくても学べない児童生徒への遠隔・オンライン教育の活用。遠隔・オンライン教育を活用した学習について出席扱いとする(制度の活用促進や好事例の周知を図っていく)

通常の学級、通級による指導、特別支援学級といった、連続性のある多様な学びの場を整備していく。

というような具体的な回答が3つ出たことは素晴らしいことだと思います。


また、ICT活用のKPIについても下記のようにある程度具体的な目標数値が出たことは大きな変化だと思います。(これまで数値目標の定めがほぼなかったことを考えれば)

当町では2022年まで1日2-3時間以上授業で学習用端末を活用することを目標としております。また、単元以外でも、キャリア教育や遠隔地との人的交流等にも活用を図っていきたい


このような質問を今後も続けていき、町政運営が少しずつでも前向きに、未来を生きる子どもたちにとってよりよいものへと変わっていくための気付きを促す一般質問を有効活用していこうと考えています。


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