五城目の除雪について
秋田県五城目町議員の松浦です。
今年の五城目の冬は、2022年1月19日に
64センチとなるなど、平年の積雪量の約2.4倍となっており、
除雪・排雪のニーズが通常の冬より高まっておりました。
また、年末にもホワイトアウトとなった
大雪や暴風雪、雷などが鳴るなど、
自然の影響を大きく受ける冬にもなりました。
その中では、五城目町の除雪、排雪について、
色んな人から相談を受けることも多くありました。
・除雪が綺麗なときと、汚いときがある。
・朝起きて、自分の家の周りに積まれている
雪の壁を見るとしんどい気持ちになる。
・除雪しているのは分かるが、排雪はどうなっているのか。
・車が動けなくて困るぐらい、道がひどい。早急に対応してほしいが、
年末年始だ。どこに電話したらいいのか。
・そもそもどういう条件で除雪はするの?
・地面から氷を剥がすように作業はできないの?
などです。
その上で、さらに踏み込んで数字ベースの事実について
町にあわせて確認してみることにしました。
・例えば、年間の予算はいくらなのか。
・どのような企業が関わっているのか。
・町民からの声はどのように届いているのか。
などです。
これらについて、1月14日に質問をし、
1月25日に回答を得ました。
また、この回答については、町としての事実ベースの返答となるため、
建設課長より公開しても問題ないとのお返事をいただいております。
なお、町からの回答は 原文ママ で記載いたします。
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1、今年度の除雪経費総額は?
1月15日現在で今年度の分を
どれだけ使っていますか?
また、その業者ごとのパーセンテージは?
1.当初予算3千万円、12月補正予算4千万円、1月14日付け専決補正8千万円の計1億5千万円となっております。
1月15日付けで、総額59,720,506円となっております。(排雪用ダンプ借上げ料含まず)
〇支出総額に対する支出割合
・石井建設 3.9%
・㈱畠山 49.9%
・佐々木造林 5.8%
・㈱セコー 2.2%
・石次建築 1.5%
・㈲アイ・ケー 5.9%
・㈲澤忠林業 20.0%
・㈲伊藤製材所 7.6%
・五城目トーヨー 3.2%
2,除雪業務にあたる業者の登録数は、
そのうちの1社が6割ほど行っていると聞きましたが、その会社名は?
2.委託業者数 9社 合計40台
〇業者別契約台数
・石井建設 2台
・㈱畠山 19台
・佐々木造林 2台
・㈱セコー 2台
・石次建築 1台
・㈲アイ・ケー 2台
・㈲澤忠林業 7台
・㈲伊藤製材所 3台
・五城目トーヨー 2台
よって㈱畠山の事と思われます。
3,なぜそうなっているのでしょうか? 入札でしょうか?それとも可能な作業能力でしょうか?
3.基本的に除雪業務の業者選定は、過年度の除雪作業実績に基づき随意契約で行っており、毎年業者の保有する機械数及びそのオペレーター確保数等を確認して行っており、事務所所在地の地域も参考におこなっております。
4,その6割を占めていない他の業者によると、
やらせてくれるなら、現在の機械と人力で
もっと広げられるとの話もあったそうです。
この場合は予算がネックなのでしょうか?それとも別の要因があるのでしょうか?
4.毎年、前年度の実績を基に路線配置や稼働可能除雪車数から割り出した(案)を年2回開催している除雪会議に提案し、皆様から意見を出し合ってもらって最終的に決めているのが実情でありますので、そのような案件は把握しておりません。
5,年末に大川地区のオペレーターの方と話をしたところ
時間内に終えないといけない業務が大変という話もあり、
担当者の方も高齢で、今後の担い手が不足していると思います。
一方、その方が業務中に怪我で動けなくなったときに
他の業者が除雪に来たが、その際の除雪方法が丁寧ではなく、
端々に雪の塊が放置されたまま年を過ごすことになりました。
各業者や、オペレーターにより、除雪の丁寧さのレベルに
バラツキがあり、また課題も多いように思いますが、
この点はどのように解決していますか。
また、高齢化などで地域の細かい経路や雪寄せ場を
長年知っている担い手がいなくなった場合には、
その引き継ぎなどはどのように行ってきたのでしょうか。
今後に向けてのオペレーター育成方針なども合わせて知りたいです。
5.各業者には町から毎年夏に開催されます除雪講習会の周知を行っているところであります。また、このほかの講習会等探し、有効な手立てがないか検討を行っております。
質問にありました昨年末のヘルプ除雪(緊急出動)に関してでありますが、除雪作業は基本的に、シーズン前にオペレーターが担当する路線を下見し、障害物や状況の確認を行い状況を認識した上で除雪作業に入ります。また、同じ路線を長年行ってきた経験の蓄積が関係してきますので、緊急で入った場合、雪の下や道路際が曖昧なため、幅出しや底剥ぎが難しいことから仕上がりが悪かったと思われます。あくまで緊急処置であったことでご理解をいただきたい。また、オペレーターの引継ぎについては、除雪路線は経験の積み重ねでありますので、請負業者内で行って頂いております。
6,夏に行われる除雪会議は業者と当局だけで行われていると聞きました。
かつては町内会長にも案内を出していたが、出席率が悪いので取りやめたとのこと。
会議の開催時間によっては、勤めている会長さんは出席が困難なことも想定されます。
除雪会議を町内会長に限定せずに、意見やアイデアのある町民が
出席できるように出来ないでしょうか?(議員としても
可能であれば参加してみたいです)
また、その会議の議事録として、個人情報や機密になる事項を除き、
町民に議事内容を広報やWEBなどを通じて告知してもらうことは可能でしょうか。
(町民にとっても町の除雪方針は関心度合いが高い事項です)
6.以前町内会長に出席を求めていた事については、除雪作業時に宅地内の雪を道路に出してくる方が所々で見られるので、そのような事が無いよう徹底してもらうためのお願いが主でありました。
一方、除雪会議に一般の町民等をという意見っですが、不特定多数の意見を求めてしまうと、収集がつかなくなってしまうため、現在のところ行う考えは有りません。
7,
町民からの声
「業者によっては道路面が見えるほどに丁寧に除雪する業者と、
上っ面だけサラリと除雪する業者があります。隣の上小阿仁村は
こんな除雪ではクレームとなり、やり直しと聞きます。
五城目町では雨で緩んでグシャグシャになると再び除雪し費用が発生します。つまり、一度の雪を2回寄せてお金が貰える訳です。
国道や県道はこのような除雪はしません。一回で綺麗に寄せて行きます。」このような除雪に対するレベルの違いの声が町民から多く聞こえてきます。
これらを把握するためにも、GPSだけでなく、
除雪車にドラレコなどのカメラを設置し適切な管理をおこなうことも必要だと思います。
最近では、事故予防にドラレコを設置する車も多くなっているため、
町が管理をする+事故対策を考慮しても各業者への
設置を義務化しても良いと思いますが、検討する上で支障となることはありますか?
なければ、来年の除雪からでも、ぜひ取り入れてほしいと思いますが町の考えはどうでしょうか。
(この点、各除雪オペレーターの業務効率を監視したいだけではなく、
予算の適切な利用や、各家庭の軒先にぶつかった際の保健申請などの
安全管理のためにも必要なことだと思います)
7.ドラレコ導入に関しては、運用方法の検討や請負業者に対する導入意向調査の必要があると思われますので、今後検討させていただきます。
質問内にありました町民の声についてでありますが、国県道除雪に使用されている機械と、町道除雪に使用されている機械とでは、種類が異なることが大きな理由となっております。また、国県道ではかなりの量の塩カルを常時散布している事も大きな要因であると思われます。
町では除雪基準で、10㎝の積雪又は5㎝の積雪で今後も降雪が見込まれる場合に夜間出動することとしておりますが、明け方や昼間に積雪があった場合、通行車両により圧雪が発生してしまい、町道除雪に使用している機械では剥ぎ取ることが困難であり、そのため徐々に溜まった雪が融雪した際に悪路となってしまいます。
また、事故発生率が高まる事や作業効率から夜間作業としており、基本的に日中の除雪は行っておりません。
(国県道除雪出動は、さらっと降った状態でも出動している状況で、出動回数も町の倍近いと思われ除雪に掛ける経費の違いも大きいと思われます)
8,年末年始や土日祝日をはさむときに
除雪に対する町民からのお願いを受ける電話番号やメールアドレスはありますか?
もし存在していなければ必要なため、設置をお願いしたいです
また、家から車が出れないなど自分で対応できるケースは良いが
高齢者などで難しい場合、緊急の場合など
各エリアのオペレーターへの連絡などはどのように行なえば良いでしょうか。
8.役場閉庁期間は、建設課への電話が警備会社に転送され、各担当に割り振られこととなり、一人に繋がらなかった場合でも他の人に必ず繋がるようになっております。また、メールに関しては役場代表メールがあり、そこから各担当に割り振られますが、個人アドレスでは無いため、電話による連絡が一番確実かと思われます。
基本的にオペレーターへの直接連絡は、町としては許可しておらず、町の担当課に連絡することとなります。
また、今年度より大きな雪塊が間口に残された状態になった場合、各業者に撤去するよう指示してありますが、なされていない場合も同様となります。
9,また、年末年始などの除雪時の確認作業などは
役場側ではどのように対応していますか?
9.休みでも降雪があった場合など、担当者が道路状況を確認し、状況によって部分的な出動や一斉出動等を判断し、請負業者に指示しております。
また、苦情や要望等に関しても現場確認後処置等の指示を行っております。
10,逆に役場や除雪業者の側からすると、
予算の問題や五城目町の道路が支線など含めて
たくさんの問題や課題などもあると思います。
これらを踏まえて、町民にここは理解してほしい、
現状では難しいため妥協してほしい
部分などあれば具体的に教えてもらえると幸いです。
10.本年のような降雪状況の場合、まずは道路開通が最優先となります。そのため、業者で連日連夜作業に追われることとなり、排雪や路線1本1本の細かな対応が取りにくくなります。排雪や幅出しに関しては、後手になることから、その点についてはご理解いただきたい。
また、近年は冬期間であっても気温上昇に伴い降雨が発生する場合が頻繁にあり、その場合圧雪が融け通行障害となるような状況がたびたび続いており町民の皆さんにはご不便をお掛けしている状況です。そのため初期除雪が重要となり町ではそこを注視しておりますが、状況によって難しい場合がほとんどであります。基本的には底から剥ぎ取る事を前提としての作業としておりますが、作業基準や作業時間を設定している都合上、朝から昼にかけての積雪や人通りの多い路線ほど、圧雪が発生してしまうため、融雪に対し、ある程度ご理解頂ければと思います。また、夜間以外の作業は事故の危険性や、作業効率の著しい悪化等が考えられますので、昼間の除雪は最終手段でありますので、ご理解をいただきたい。
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五城目町のみなさまは、この回答についてどのように思われたでしょうか。
みなさまの感想や質問については、facebookのコメント欄や公開できない意見や情報については、matsuura@g-experience.orgまでご連絡いただければ幸いです(個別のお返事ができない場合があります。あらかじめご了承ください)次回の3月議会での一般質問にも反映していきたいと思います。
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