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Web3.0についての覚書 1

私はFacebookを日本語化される前から利用しています。確かシンガポールかフィリピンの友人からの招待だったと思います。当時、日本はメーリングリストかmixiで、Facebookをやっている人はほとんどいませんでした。私の投稿も全て英語でした。また、海外でFacebook以外にも似たようなSNSはいくつかありました。その中でアメリカのSNSを勝利させたのは、セクション230という法的な保護があったからだと思います。

現在は日本人のお友達も増えましたが、私のFacebookの友人は2000人以上で、その多くは未だに海外の人々です。Facebookをいつ辞めてもいいのですが、海外との連絡のために利用を続けています。日本のお友達も大切ですが、日本語と英語の壁は厚く、自分でもどうしたらいいかと悩んでいます。日本人も英語ぐらい話せるようになってほしいです。

中国、韓国も英語を話せる人は少ないですね。それゆえに落ち目だと思います。韓流ドラマ、K-Popなどは国家事業なので力がありますが、あまり韓国経済の未来を楽観視してはいません。恐らくかつての松下幸之助の言葉どおり、これからはますます東南アジア周辺が大きなマーケットになっていくのではないかと思います。その点で、私は安倍晋三元首相の提言した「インド太平洋構想」を評価しています。この周辺が今後は注目されるようになるでしょう。中国も韓国もアメリカも落ち目ですし、この地域に今からコミットメントしておくのは重要です。

日本人がFacebookやTwitterに目を向け、ビジネス雑誌などでもあたかも両者の利用は必須のように書かれ始めたのは、はっきりと覚えていますが、2011年以降です。東日本大地震がきっかけです。この時のテレビの報道はどの局も全て同じ、大本営発表であったので、インターネットで情報を探す人が多かったのです。また、被災地では携帯電話なら通じるという事態もありました。ここで大きく日本でのSNSの株が上がったのです。

その後、日本でもFacebookやTwitterは一般的に利用されるようになりました。これらの企業が我々の個人データを監視している危険性が見え始めたのは、映画『グレートハック』(2019年)が描いたケンブリッジアナリティカの個人情報流出問題です。決定的になったのは、2020年のアメリカ大統領選挙であったと思います。現職のアメリカ大統領よりもビッグテックの力が強い事を示したのです。

しかし、状況は変わってきました。大きな技術革新が進行しています。人工知能、量子コンピュータ、そしてブロックチェーンのような暗号技術です。情報化社会、金融システム、アートマーケットまで変革させる大きな変動です。これはWeb3.0と呼ばれているようです。Web3.0(或いはWeb3)は、2014年に暗号通貨イーサリアム(Ethereum)の共同創設者ギャビン・ウッド(Gavin Wood)氏によって提唱されたとされています。

Web1.0はインターネットの黎明期、一部の発信者がいて、それを読むだけの人々がいました。「リードオンリー(読むだけ)ウェブ」と呼ばれる時代です。一般人が発信するにはせいぜい掲示板ぐらいでした。

Web1.0の後、Web2.0、「リード、ライト(読み、書く)ウェブ」の相互コミュニケーションに変化します。これがSNSの根幹にありますが、実際には一部のビッグテックが個人データを収集し、富が集中する仕組みになっていました。それはグローバリゼーションと軌を一にしていたと思います。所謂「デジタル・レーニン主義」の危険性です。

現在はWeb3.0が進行しつつある時代です。Web3.0を可能にするのはブロックチェーンのような暗号技術です。いくらビッグテックが個人データを得ようとしても、ブロックチェーンによって暗号化された個人データを簡単に覗き見ることはできません。Web3.0は「リード、ライト&トラスト(読み、書き、そして信頼する)ウェブ」と言われています。ここでは金儲け至上主義でなく、誠実で信頼できるコミュニケーションが新たな重要なポイントとして出現しています。理想論と思われるかもしれませんが、革新的な科学技術がもたらしている状況です。私は希望を持ちたいと思います。

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