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Live2Dで【肌色塗り足し】も【グルー】も使わない口の作り方

こんにちは。
Live2D・E-moteの制作請負フリーランスのmakotok1です。

alive2019以来、Live2D界隈のネット上で話題になっている【肌色塗り足し】を使用しないで、【グルー】をつかって口の開閉を作る方法。
aliveのセッションで、グルーはSDKの処理上、重くないということが周知されてさらに注目されました。
(詳しくは、Twitterで「Live2D 口 グルー」と検索すると、aliveで登壇されたご本人様のツイートが出てくると思います。)

今回は、その【グルー】も、もちろん【肌色塗り足し】も使わない口の開閉の作り方を解説します。
…といっても、力技で強引に作っているだけですが。
モデリングする際の一つの選択肢として見てもらえればと思います。

メリットとデメリット

【肌色塗り足し】【グルー】を使用しない口の開閉の作り方には、メリットとデメリット両方あります。
原画の状態、モデルの使用目的などに合わせて作成方法を選択するときの参考にしてください。

メリット
原画で肌にグラデーション等がかかっていても違和感なく使用できる。
・ポリゴンの頂点の翻りが起きにくい。(画像が欠けてしまうという制作時のタブーの1つです)
・グルーが使用できないバージョンのエディターでも使用できる。

デメリット
・【口中】パーツのはみ出しや余白ができやすく、調整が手間。
・複雑なディテールの【口中】パーツでは違和感が出やすい。

パーツ

画像1

【口上】 肌色の塗り足しなし
【口下】 肌色の塗り足しなし
【口中】
以上、3つのパーツで構成されてます。
(作例では八重歯もありますが、割愛します)

メッシュ編集

画像2

【口上】【口下】

画像3

【口中】

【口中】は、調整のしやすさ、ポリゴンの翻りの出にくさから、上のような形でメッシュ編集します。
口を閉じたときのメッシュは下図のようになります。

画像4

口開閉パラメーター

画像5

メッシュ編集まで終わったら、開閉パラメーターに口の開閉をつけていきます。

【口上】【口下】のパーツの形状を決めたあと、それに【口中】のパーツを合わせていきます。
コツとしては、【口上】【口下】の線の流れに合わせて、【口中】パーツの上中下3つの頂点のラインを添わせていく感じです。
ラインに合わせられたら、開閉をしてみて、隙間やはみ出しをなくしていきます。隙間やはみ出しが発生している箇所に近い頂点を選択した状態で、パラメーターを動かして確認していくと、調整がしやすいと思います。

正直なところ、この作業は感覚というか慣れの範疇になると思います。何度も経験していると、「だいたいこの位置に頂点を移動させれば隙間はなくなるはず!」という感じでわかるようになります。
どうしても合わなければ、パラメーターに0.3とか0.5を挿入して強引に調整しましょう!

最後に

はじめにも書きましたが、【肌色塗り足し】を使う方法、【グルー】を使う方法、今回ご紹介した方法、すべてメリットもデメリットも有あります。
制作するモデルの原画の状態、最終的なモデルの使用目的に合わせて、最適な作成方法を選ぶときの、選択肢の一つになれば幸いです。

では、また。

Live2DやE-moteを使って仕事をしているフリーランスです。お仕事募集しています。ご依頼・お問い合わせは makotok001@gmail.comまで