生前、中島らものところに、春になったら連絡してくるちょっと変な人というのがいたといいます。
パンツ工場でパンツを仕分けしながら、うららかな春のような佇まいを漂わせて、ぼやけたように春ですねと言っていた人もいて、うららかな春を待ちわびると言えば、その待ちわびる季節を夏にして待ちわびるのが猫ならば、ロバートAハインラインですが、春を待ちわびることで春が来た来た、こぶし咲くというと、千昌夫になっていきます。ちょっと変な人が連絡してくるかもしれないですね。春ですね。このコラムを書いているときに妻に何度も何度も書いたものを壊れたテープのように読み聞かせ、深夜ということもあり、ちょっと変なのはどうもわしのようです。春ですね。