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タイムベースコレクター⑨ヘッド掃除

え〜っと沖縄から東京に行きまして、テレビ朝日の技術協力会社Bに入社したワタクシ、「カメラも編集も即戦力」と売り込んで(もちろん本人はそのつもり)鳴物入りで現場に出てみたものの、カメラマンにはなれそうもない。編集だったらなんとかなるだろうと思ったのですが、全くやり方が違いました。
スピードも桁外れに違う。即ち「どこが即戦力だよ」「笑っちゃうよコイツ」と相成りまして、他の同期入社2人と一緒に下働きから始める事になりました。
新人編集マンの主な仕事に編集機器の保守管理があります。
モニターや編集卓をきれいに拭いて編集室を片付ける。
VTRの裏側にある水銀柱を見て使用時間を帳簿に記録する。上蓋を開けて内部も掃除する。

U-maticの内部

2つの回転ドラムの間に小さな薄い出っ張りがあってそれがヘッド。そこにテープのカスやホコリが着くと目詰まりをおこして録画再生できなくなるので、キャラコにアルコールを含ませて進行方向にかる〜く拭きます。直角にやったらすぐにパキッと割れて数十万円です。
続いて音声の固定ヘッド、最後にギアのホコリなどを払って出来上がり。
このヘッド掃除は他のタイプのVTRも基本的に同じで、大きさや場所は違ってもヘッドは全部回転ヘッドです。(詳しくは後日)

オープンリール1インチVTRの回転ヘッド

用語解説
ヘッド
電気信号を磁気テープに記録する端子
音声ヘッドは固定で映像ヘッドは回転式

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