マガジンのカバー画像

木村誠のナミブ砂漠250kmマラソン完走記

6
2016年5月にアフリカのナミビアで行われた、ナミブ砂漠250kmマラソン(SAHARA RACE 2016)の完走記。 世界の果ての砂の上を、7日間かけて食料を背負い250km…
運営しているクリエイター

#砂漠マラソン

ナミブ砂漠250kmマラソン完走記その6〜I have a Dream〜

「木村さんですよね?!」

「はじめまして。ぼく、先日メールさせていただいたチカマです」

「え?チカマさん?そうでしたか!まさかこんなところからお会いできるとは!はじめまして、木村です」

「そうですよね、テントメイトですもんね。こちらは関西からきた僕の友人で、アヤです。アヤも一緒のテントです」

「はじめまして、アヤです。何もわからんけどきちゃいました、よろしくお願いします」

「いやいや、僕

もっとみる
カップルとの遭遇〜ナミブ砂漠250kmマラソン完走記その5〜

カップルとの遭遇〜ナミブ砂漠250kmマラソン完走記その5〜

無事に集合場所にたどり着く。

これが砂漠マラソン出場における最後のハードルである。
そして英語力マイナス9万5千の僕にとっては最大のハードルでもあるのだ。

そもそも海外旅行経験自体が数回しかないため、海外旅行自体がかなり不安。

さらに羽田から乗り継ぎが2回あり、行き先はアフリカ。
素人からしたらだいぶ不安レベル高めである。

もう砂漠を走るのがどうとかじゃなくて、たどり着けるかどうかが一大勝

もっとみる
レース中止騒動〜ナミブ砂漠250kmマラソン完走記その4〜

レース中止騒動〜ナミブ砂漠250kmマラソン完走記その4〜

改めて、僕が出場したのはナミブ砂漠250kmマラソン(SAHARA RACE 2016)だ。

でも本来なら、1つ前の「SAHAR RACE 2015」(ヨルダン開催)に出場するはずだった。
そしてそのレースは、開催直前に中止が決定した。

理由は、ヨルダンでのISISテロがレース直前にドンピシャで起こってしまったから。情勢不安の危険によるためということだった。

この時も話が少しややこしい。

もっとみる
はじめては一度だけ〜ナミブ砂漠250kmマラソン完走記その3〜

はじめては一度だけ〜ナミブ砂漠250kmマラソン完走記その3〜

「マラソンは、準備が大事」

砂漠250kmマラソンも、例にもれずだ。

砂漠を250km走りきるまでには、いくつかのハードルが待ち受けている。

まずひとつめのハードル。

「なにをどう準備すればいいのかわからない」

そう、、、これである。

そもそも砂漠マラソンて、、、なんですか?
250kmを7日間かけて走るってことくらいしか知らん、、、

どこでやるんですか?
サハラってどこですか?

もっとみる
砂漠マラソンとはなんぞや?〜ナミブ砂漠250kmマラソン完走記その2〜

砂漠マラソンとはなんぞや?〜ナミブ砂漠250kmマラソン完走記その2〜

ここでは砂漠250kmマラソンの仕組みを説明したい。

まず、僕が走ったナミブ砂漠250kmマラソンは、「4 Deserts(フォーデザーツ)」という世界4大砂漠レースのうちのひとつだ。

サハラ砂漠のSahara Race(エジプトなど)

ゴビ砂漠のGobi March(中国)

アタカマ砂漠のAtakama Crossing(チリ)

南極のThe Last Desert(南極)

※すべて

もっとみる
旅のはじまり〜ナミブ砂漠250kmマラソン完走記その1〜

旅のはじまり〜ナミブ砂漠250kmマラソン完走記その1〜

そもそも僕は旅が好きだ。

大学卒業後は就職もせず、歩きや自転車で日本を放浪していた。

わりと変わったものが好きで、
四国八十八ヶ寺1200kmの道程を歩いて巡るお遍路というものをしたり、

東京から青森の大間まで自転車で行き、そのまま北海道を一周して帰ってきたりした。

もともと引っ込み思案で目立たない人間だったので、

他のひとがなかなかやらないことに挑戦することで、これまで自分を覆ってきた

もっとみる