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写真と詩

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leicaで撮影した写真と、その風景から感じた詩を載せています。
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2023年1月の記事一覧

「会いたい終電」

急にサイダーが飲みたくなって 王冠無くした夕方 先にいつもいる君 バスケシューズ 再生されないCD 誰もいない屋上 「頑張れないよ」 ふとした言葉 君が漏らす 僕はジンジャーエール差し出す 君は「サイダーとは違う」そして笑う 今日の降水確率10% 頑張ろうかなと思ったりする 急にバスケボール サイズが合わない靴 似合わないネクタイ 深夜、公園で3ポイントシュート また夏が見たい またどこかで サマータイム 聴かなかったCD もう一

嫉妬

うなされて目覚める  身体が少しだるい TVではいつも憂鬱なニュース 裏腹に僕は体を動かす 少しでも世界に馴染ませる どこかで身もだえる 僕は何を恐れてる 君の傷は何? 僕の傷はどこ? 誰かに抱かれている君 僕の知らない誰かに嫉妬する どこかで、僕を操る感情 祈りの雫 人はどうして愛に溺れる それは、愚かな行為 魔性の君 悩みの波へ導く どこかで お互いの傷を舐めあう 心は縛れないけど 君を満たすことはできる それは、嫉妬

「フィルムの遺伝子」

初めてのフイルムを手にする どこかぎこちなくて心の奥を打つ 幸せを祈るよう カメラにファイルを装填する その全てで、何かを確信する フィルムが現像できたら 僕は笑えるかな 無造作に肩にかけたカメラ 秘めた想い いつかは無くなってしまう存在 だけど 僕のこの温もりは消せない いつも見慣れた景色を ファインダーから眺める 戸惑いや不安 遠くの空の色 いつの間にか消えていた 見えたのは、世界を包んだような 生まれたての景色 昔、僕が探していた風景 僕は夢中でシャッターを切る それは

フィルム写真は原典

カメラを片手に箱根へ 平日の箱根は少し寂し気 でも、それがいい いつも緊張するフィルムをカメラに装着する そのときから緊張は始まっていく。 撮影していても 「しっかりフィルムが送られているか?」 そんな気持ちも一緒に抱えている イメージは・・・イメージするなら 舞台で一人、ピアノの弾き語り。どこにも逃げられない 音色は純粋に響く ごまかしは効かない シャッターの感触シャッターの感触は 感情を揺さぶる どこか、知らぬ世界へ連れ出してくれる 魔法をかけよう3

「音が消える瞬間」

▃▃▃▃▃▃▃▃▃▃▃▃▃▃▃▃ 「音が消える瞬間」**カメラを構えるとき音が消えていく対峙する瞬間無音の世界が広がるだけど現像する写真を眺めると音色が聞こえてくる写真は苦労が絶えないカメラが億劫なときもあるそんなとき、音楽がテンションを上げてくれる自分が作れない世界を音楽が導いてくれる写真を物語に変えていくように音が世界を変えていくだから音が消えた写真こそ僕は好きだ"Moment when sound disappears"**When holding the camer