閉鎖病棟に居た話

全てを恨んだ。
医者の保身のために、責任を負いたくないがために、入院が決定。
万が一自殺したら困るのは医者だということを理解するのに3日かかった。
深夜24時、タクシー割増料金で意味不明な料金を取られ、総合病院に放り込まれる。飛行機代は賄えるくらいの金額を取られてしまった。
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持ち物を全て没収される。
携帯は勿論、充電器も首吊りに使えるから没収、お小遣いもない、薬も全て没収、(しかも返して貰えなかった)
部屋に到着するなり、隣の病人に蹴られる。
全く明かりのない中でよくもまあ、僕のことを認知したものだ。
睡眠薬と普段より強い抗うつ薬を飲んで辺りを見回す。
木目がだんだん睨みつけてくるように感じる。
クーラーもろくに効かない畳4人部屋、空間の余裕も全くない。実際に刑務所に入ったことはないけれど、小説や漫画、その他僕が知り得るイメージの刑務所よりも過酷な空間だった。
くらい、怖い、本当に、死なないために生きている。
とっくに残金のないカードを差し込み、金切り声を上げながら誰かと電話をし続ける老人、自分のことをiPhone開発者だと思い込み、立派な話を聞かせてくれる老人、延々とFF7の話をし続ける老人、空き席はいくらでもあるのに絶対に自分のテリトリーを守り続ける老人、ぺたぺたと音を鳴らしながら深夜廊下を歩き回る老人、疲れきった看護師、蚤のような姿勢をして歩き回る老人。まさに、Bloodborneの血舐めのような様相であった。
誓約書にはここで死んだとしても病院は責任を取らないと書かれていた。
精神疾患を持つ患者が悪い訳では無い。だが、本当に人権というものはあってないようなものであった。精神科の医師というのは法よりも強い権力を持つという現実。

翌朝、とある患者に話しかけられたが看護師に、〇〇さん、部屋に戻って。と言われ切り離された。 
一見すると健康そうに見える彼ではあったが、重篤な症状があるのか、閉鎖病棟の中でも更に隔離された部屋に居た。


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