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2024年6月28日(金)     彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール    加藤訓子プロデュース        スティーヴ・ライヒ・プロジェクト  全6話 その7(話数超過((笑)))最終話です👆

「本物は10分の1」という真実

半世紀ほど前の日本は、ちゃんと才能も実力もある人たちが、たくさん有名になっていました。しかし「本物たち」は、「本物でない人たち」によって徐々に排除されてしまいました💦 でも「才能も実力ある人たち」は確実にいますし、次世代の「本物の若者」を発掘しようという動きも、ちゃんとあります👆

才能も実力もある人たちが、ちゃんと表舞台に昇る、ちゃんと公正な評価を受ける、という健全な状況を作るため、私も微力ながら、少しずつでも貢献したいと思いつつ、日々活動しています👆 今こうして、加藤訓子という「本物の芸術家」についての記事を書いている事も、そうした活動の一環です👆

加藤訓子は殆どしゃべらなかった。この事実が素晴らしい🌺

公演中、加藤訓子がマイクを持って観客に話しかけたのは、ごく短い曲紹介だけであり、約2時間半の公演中、合計しても2分に満たないほどであったと思います👆

この事実が素晴らしい🌺

私は子供の頃から、今もずっと思っている事があります。        演奏会と銘打っておきながら、ステージに出て演奏せずにお喋りを始める輩・・・私は辟易としながらこう思います・・「いつまで喋ってんだよ・・・早く演奏始めなさいよ・・」と。

私も、今までたくさんの演奏会に足を運びましたが、演奏会のステージで、長々としゃべる人は、自分の演奏、発表内容に自信のない人に見えます👆 音楽の内容に自信がないものだから、お喋りで誤魔化そうとしているように見えます👆 

そういうことをしている音楽家は、「本物でない聴衆」には、「親しみやすくていいね」とか言ってもらえるのかもしれませんが、10人に1人位しかいない「本物の聴衆」には、こう思われてしまいます👆「もうこの人の演奏会に来る価値はないね、次の演奏会には招待状くれたって行かないよ」と👆

「演奏会」ならば「演奏」だけすればよいのです👆 自分が「音楽家」だと言いたいなら「音楽」だけで自分を表現すればよいのです👆 きちんとした音楽家なら、たとえお話の時間があっても、短く、ピシッと、最低限の言葉数だけお話して、すぐに演奏に戻っているはずです👆

読者の皆さん、これから演奏会に行ったなら、そういう視点で、ステージの音楽家たちを見るのも一興です(笑) そして、帰りがけのアンケートに、書いて差し上げるとよいです(笑)「あなた、演奏せずに喋ってましたね、私、演奏を聴きに来たんですけど・・・」と(笑)

スティーヴ・ライヒ・プロジェクト 第2部DRUMMING(1970~71)

13人の奏者、演奏時間約65分、切れ目のない演奏。第1部と対を為すこの第2部もまた、凄いステージでしたが、言葉ではこれ以上説明できません💦 皆さん、是非実際に演奏会場に行って、味わってください👆 幸い、8月25日の京都公演は、まだこれからです👆

13人の奏者・・凄い演奏の出来る奏者たちでした👆 気になってしまい、調べまし・・・いや、この奏者たちについて勉強しました💦 もちろんこの中には、知り合いもいますし、演奏力までよく知っている奏者も含まれてはいますが、改めて勉強してみると、全員が、音大主席卒業クラスの精鋭たちです💦 よくもまあ、これだけレベルの高い奏者を、こんなにたくさん集められたな💦 と、驚いています🌺

この第2部では、多くの打楽器が、ステージ狭しと並んでいたため、演奏中は、それはもう打楽器同士の共鳴が、嵐のように荒れ狂って、えもいわれぬ音の洪水、素晴らしい音の境地でした・・・私、「共鳴し合っている音」っていうのが、大好きなんです🌺 

以下少々、この記事シリーズの、その1,2,3の記述からの引用も混ぜながら、この第2部の様子を、お伝えしようと思います👆

6月28日に味わった「不思議な感覚」

6月28日に、加藤訓子のソロを聴いたり、ドラミングの合奏を聴いたりしていると、不思議な感覚に襲われました。なにかこう、時間の感覚が、徐々に失われていく、というか、時間が静止した状態で、音楽だけが進行している、というか、極論を持ち出せば、まるで時間が逆行しているかのような、不思議な感覚です👆

加藤訓子自身が解説の中で「神秘性」という言葉で表現していたのは、上記の不思議な時間感覚の事なのかな、と思いつつ、連綿と続く音楽の歴史が、ライヒの出現によって、ある大きな転換点を迎えたかのような、そんな感覚を強く感じるようになりました💦

「悪魔的、呪術的魅力が迸る」演奏会・・・

才気煥発、新進気鋭の若い音楽家が、この演奏会を鑑賞してしまったら、私が若い時分に、茫然自失になってしまったように、この演奏会の魅力に憑りつかれて、深淵に引きずり込まれ、そこから抜け出せなくなってしまう・・・そんな悪魔的、呪術的魅力が迸る、「スゴイ」と言うより「恐ろしい」演奏会・・・💦💦

演奏会というのは、こうでなくちゃ👆

今回の加藤訓子のスティーヴ・ライヒ・プロジェクトは紛れもない「本物」であり、「悪魔的、呪術的魅力が迸る」演奏会、と評したくなるほど素晴らしい演奏会でした👆 そして、こう言いたいです👆

「私は間違ってないよ」と👆

加藤訓子

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