見出し画像

●自衛隊制服組の、度重なる靖国集団参拝の強行を阻もう!

陸幕副長以下22人の靖国集団参拝、海自幹部候補生165人の制服着用での集団参拝(1957年年以降実施、今回で67回目)、宮古島駐屯地司令以下20人の制服を着用した宮古神社参拝、そして、遂に「靖国神社宮司」という最高責任者への、海自元海将の就任に続き、 陸自高等工科学校生徒・約350人(元少年自衛官)の靖国集団参拝が明らかになった(ツィッターで堂々と公開)。(表紙写真は、元海将・元防衛省情報本部長・大塚海夫)

(靖国の10人いる崇敬者総代に、2012年に元統合幕僚会議議長・寺島泰三(91)、19年に元海上幕僚長・古庄幸一(77)が就き、23年には寺島に代わって元陸上幕僚長の火箱芳文(72)が就任)

――この一連の状況は、もはや、自衛隊の一部の部隊の問題ではなく、自衛隊が組織として、「自衛隊戦死者の靖国合祀」に向けて、公然と舵を切ったことを明らかにしている!

1974年の事務次官通達「宗教的活動について」、1963年の陸幕長「宗教行為に関する通達」は、完全に無視され、破棄しつつあると言ってよい。

つまり、現在、自衛隊は、南西シフトを突破口に対中戦争態勢づくりに突入しつつあるが、その最大の難問である「戦死者」問題を強行突破しようとしているのだ。

したがって、これに異論を唱える、一部の防衛官僚(防衛大臣を含む)など問題外ということであり、その証拠が海自幹部候補生の「大集団の靖国参拝」を完全に居直った海幕長の言質であり、その参拝責任者には、未だに何の処分も下されていないことだ。

私たちは、この一連の制服組の靖国集団参拝の強行、しかも、かつて自ら作った法令さえも無視したこの行動を厳しく批判しなければならない。

この自衛隊の靖国集団参拝は、自衛隊がその精神・思想において旧日本軍に回帰したということである。しかも、これは自衛隊の南西シフト、つまり、対中戦争態勢と完全に一体化した軍事態勢作りなのだ。

最近の自衛隊の演習においても、南西シフト下の戦傷者治療態勢(統合医療)も本格化しつつあり、これは予測される膨大な自衛隊員戦死者問題を解決しない限り、いかなる軍事態勢も絵に描いた餅にしかならないとしているのだ。

したがって、この戦争の最大の問題について、自衛隊制服組が強行突破しようとしているのが靖国集団参拝(自衛隊員戦死者の合祀)である!

まさに、この靖国集団参拝問題を阻むかどうかが、自衛隊の戦争態勢づくりを食い止める重大な闘いとなった。

*参考に

●『自衛隊文書集』(小西誠編著・社会批評社)掲載の自衛隊の靖国参拝等への通達を紹介する!

●「自衛隊は、「戦死の時代」を迎えるのか?-2」
https://www.facebook.com/notes/370383454316613/

●第六 自衛隊の宗教的活動についての通達

*宗教的活動について(通達)

防人1第5091   49・11・19

各幕僚長 統合幕僚会議議長 附属機関の長 防衛施設庁長官 殿

事務次官

宗教的活動については、憲法第20条及び第89条に明記されているところに従って指導されているところであるが、今後更に下記事項について周知徹底を図り、もってこの種問題に関する隊員の指導と隊員個人の信教の自由の尊重に適正を期せられたく、念のため通達する。

1 殉職隊員の合祀について

殉職隊員の慰霊のため神社への合祀に関し、部隊の長等が公人として奉斉申請者となることは、厳に慎むべきである。

また、国家機関でない自衛隊遺族会、隊友会等の団体が上記のような宗教的活動を実施することは可能であるが、部隊等がこれらの団体に合祀を推進するよう働きかけたり、宗教団体とこれら団体との連絡や合祀に必要な事務を代行することも宗教的活動に関与したことになるので注意しなければならない。

2 部外行事への協力について

宗教的色彩を帯びた行事(神官、僧侶、牧師等の主宰する祭典、儀式等)に溶込んだ形で、自衛隊の音楽隊、ラッパ隊、儀じょう隊等が参加することは、主催者が宗教団体、非宗教団体のいずれを問わず、宗教的活動に関与したことになるので、厳に慎むべきである。

部隊等が宗教的色彩を帯びた行事に労力支援、物品貸与等の便宜を供することは、主催者が宗教団体、非宗教団体のいずれを問わず宗教的活動に対して便宜を供したことになるので、厳に慎むべきである。

3 部外行事への参加について

非宗教団体が主催する慰霊祭、追悼式等であって非宗教的色彩がないものに参加することはむろん差支えない。また、それが宗教的形式をとる場合であっても社会儀礼上相当であると認められるものである限り、部隊の長等がその招待に応じて、公人として参加することは差し支えない。

神祠、仏堂、その他宗教上の礼拝所に対して部隊参拝すること及び隊員に参加を強制することは厳に慎むべきである。

4 宗教教育及び布教活動について

部隊の長等は、特定の宗教のための宗教教育を行い、職務上の地位を利用して特定の宗教を奨励し、若しくは布教活動を行ってはならない。また、特定宗教を信仰することのみを理由として身分上の取扱いに特別の利益又は不利益を与えてはならない。

5 宗教上の施設について

施設内に神祠、仏堂その他の礼拝所等宗教上の施設を設けることは、国費の支出を伴わない場合であっても厳に慎むべきである。

6 部隊等で実施する葬儀及び追悼式について

部隊等で実施する葬儀は、原則として非宗教的形式によるものとする。

また、部隊等が実施する追悼式又は慰霊祭は、非宗教的形式によるものとする。

●宗教行為に関する通達

陸幕発1第318号   38・7・31

各方面総監 各部隊長殿 各機関の長

陸上幕僚長の命により 総務課長

標記の件、宗教行為に関する指導及び取扱いに関しては、隊員個人の信教の自由を尊重すること、特定宗教に公の支援を与えて政教分離の方針に反する結果とならないこと及び政治的運動に利用されないようにすること等に十分留意し下記について周知徹底を図られたい。

なお、昭和33年6月10日陸幕発1第185号「宗教活動の制限に関する通達」は廃止する。

宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に部隊として参加し、又は隊員に参加を強制することはできない

また、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事の行なわれる場所において音楽隊が広報活動を行なうことは、さしつかえないが、この場合当該行為、祝典、儀式又は行事に参加しているような印象を一般に与えないように注意しなければならない。地方公共団体その他の公共の機関が主催する慰霊祭又は追悼式であって宗教的色彩がないものは、部隊として参加することはさしつかえない。

2 神祠、仏堂その他宗教上の礼拝所に対して部隊参拝を行なうことはできない。

忠魂碑又は忠霊塔は、宗教上の礼拝所とは解されないので、部隊参拝を行なうことはさしつかえない。

特定の宗教のための宗教教育を行ない、又は階級及び職務上の地位を利用して特定の宗教を奨励し、若しくは布教活動を行なうことはできない。

隊員相互間においても相手の信仰の自由を拘束し、又は迷惑をかけるような布教活動は適当でないのでそのようなことのないよう指導する必要がある。

4 特定宗教を信仰することのみを理由として身分の取扱いに特別の利益又は不利益を与えてはならない。

5 駐とん地内に宗教上の施設を設けることはできない。

6 隊員が宗教上の集会を催すため、陸上自衛隊服務細則(陸上自衛隊達第24―5号)第28条の規定にもとづき使用している施設を利用することについては一般に許可されている使用基準をこえて特に便宜を与えてはならない。

7 部外者が駐とん地内において布教活動を行なうことを許可してはならない。

8 消防に関する達(陸上自衛隊達第83―5号)第11条にもとづき一般に使用を許されていない火気の使用を宗教上の行為のゆえなもって特に便宜を与えてはならない。

9 陸上自衛隊服務規則(昭和34年陸上自衛隊訓令第38号)第36条第2項にもとづき、営内におけるすべての者が、快適な生活を行なうことを阻害する事項で一般に制限禁止されているもの(たとえば、高い音響を発する器物の吹鳴、打楽、放歌、高吟及び発声読誦等)を宗教上の行為のゆえなもって特にこれを許すことは適当でない。

10 戦没者の慰霊祭を民間の団体において行なうに際し、部隊等の長、駐とん地司令等がこれに公の資格において列席し、又はこれに香華、花環、香華料などを贈ることはさしつかえない。

●報道資料
朝日新聞「(社説)陸自靖国参拝 組織性は否定できない」
https://digital.asahi.com/articles/DA3S15851129.html?fbclid=IwZXh0bgNhZW0CMTEAAR2fvWIDXIo1OliNcvfi0t5h1vdv-yEhcM1_Er6iddpIl8yIJKYDJu0LvYM_aem_AeTBR9MS2_IUp5AXmCtmGR1d3D7EAa7BwAH9R7KpSe_nr6DJGLIDG_VYFy2nPwLY444bmVL0Qj48KOszdOsuzI12

「靖国神社の宮司に元自衛隊将官、総代も複数 政教分離の観点で懸念も」
https://digital.asahi.com/articles/ASS3Z66HZS33PITB008.html?fbclid=IwZXh0bgNhZW0CMTEAAR3f4PHFeWhxGzs24_itj0KMSbmg4LO_mxVIzdwBHRovp3ECJiwIA0N-Tow_aem_AeQZMgTeze-8JnKcNnBUyc_DT_TtfbCNmCnCoUfzqgMBgiJXvnXnepqOhHKSGteU_P6M8uwepMGLM9NkHaPPEp8n

日経新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA11C5L0R10C24A1000000/

毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20240111/k00/00m/010/228000c

産経新聞 https://www.sankei.com/.../20240111.../

NHK https://www3.nhk.or.jp/.../20240111/k10014317851000.html

しんぶん赤旗 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik23/2024-01-10/2024011001_03_0.html?fbclid=IwAR1FEYArDi_Lv4bo0WmKaGdT3T2bO7WUrFAK2E1isRn_ZFf3mrYz6YsC3Mo

●参考資料 『最新データ&情報2024 日米の南西シフト』



私は現地取材を重視し、この間、与那国島から石垣島・宮古島・沖縄島・奄美大島・種子島ー南西諸島の島々を駆け巡っています。この現地取材にぜひご協力をお願いします!