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「感動」のつくり方を説明できますか?

マコなりです。
今回は「『感動』のつくり方を説明できますか?」というテーマで話をします。基礎的な話ではあるものの、やれと言うと意外とできない人が多いです。

感動させたければ感情のギャップをイメージさせよう

以前、YouTubeの企画でキャンペーンを行いました。
身近な人に感謝の手紙を送ると抽選でプレゼントが当たる企画です。実施するにあたり、一枚のウェブページ(LP)をつくりました。

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ウェブページ内で、応募者が感謝の手紙を書くときの参考にできるように、見本の文章を作成することにしました。「マコなり社長からYouTubeを視聴してくれているファンへの感謝」を伝える内容です。アシスタントに依頼しました。


アシスタントが作成した文面には改善の余地を感じました。決して悪くはなかったです。ただ、見本として置くからには、もう少し心を動かせる文章に改善する余地がありました。

「どうすれば感動的な手紙になるか説明できる?」とアシスタントに聞いたところ、すぐに答えは出てきませんでした。

どうでしょう。あなたは「感動のつくり方」を答えられますか?

どうすれば感動的な文章を書けるのか。
簡潔に説明しろと言われたら、私は「感情のギャップを具体的に描写せよ」と答えます。

いきなり感情のギャップと言われても想像しづらいでしょう。

分かりやすく言い換えるなら「ものすごく落ち込んだところから、気分が上がったところへの変化を書く」です。

感情のギャップを表現するために、一連のストーリーをできる限り具体的に、情景をイメージできるように書くことが大切です。

まるで映画やドラマを観ているかのように、そのとき行った場所の情景や心情を交えながら話しましょう。相手に場面をイメージしてもらうことで心を動かすことができます。

文章で感情を動かすには「絶望」が必須

今回アシスタントが書いた文章はとても平坦で、ギャップがありませんでした。
実際の文章とは異なりますけど、ご紹介します。あくまで「こんな感じの文章でした」というイメージです。

【アシスタントが作成した文章】

ファンの皆さんへ
いつも動画を観てくださり、ありがとうございます。
驚くほどたくさんの方に動画を観てもらえるようになり嬉しいです。
皆さんの応援のおかげで、頑張って動画をつくることができます。
これからも一生懸命やっていきますので、よろしくお願いします。

どうでしょうか。普通ですよね。


感情のギャップがなくて、抽象度が高い、当たりさわりのない平凡な文章です。これに感情のギャップを具体的に入れて最終的に完成したのが以下の文章です。

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マコなり社長を応援してくださるすべての人へ
私がYouTubeにはじめて動画を出した日から、2年が経とうとしています。

今でこそ、多くの人が見てくれるチャンネルになったものの、最初の半年はヒット動画をなかなか出すことができませんでした。
「社長が実名でYouTubeをやるなんて」と馬鹿にされ、心ない言葉をかけられたこともあります。

そのような状況の中でも「いつも動画楽しみにしてます!」と言葉をかけてくれる皆さんの存在が、私の支えになっていました。

私がここまでこれたのは、まぎれもなく応援してくださる皆さんがいたからです。私は本当にファンの方に恵まれました。いつもありがとうございます。

これからも最高のコンテンツを考えて動画を上げていくので、応援よろしくお願いします。今回のキャンペーンも、皆さんの人生が変わるきっかけになると嬉しいです。

どうでしょうか。明らかに感情が動く文章に変わったと思います。
ポイントをひとつ挙げるなら「必ず絶望を描くこと」です。


今回の例でいうと、ここの部分です。

今でこそ、多くの人が見てくれるチャンネルになったものの、最初の半年ほどはヒット動画をなかなか出すことができませんでした。「社長が実名でYouTubeをやるなんて」と馬鹿にされ、心ない言葉をかけられたこともあります。

多くの人は、心を動かす文章を書こうと思ったとき、ずっとポジティブなことを書いてしまいます。ずっと前向き、明るい内容の文章になりがちです。

特にお礼の手紙を書く際は「本当にありがとう」「ありがとう、ありがとう」と感謝の言葉を繰り返しがちです。

それだとギャップが生まれず、心が動きません。
絶望があるから、希望が際立つんです。


相手の心を動かすためには、少し大げさにしても良い


落ちたところから上がったところを描くと何が起きるかというと、読み手が自分の過去の体験と重ねられるようになります。


誰しも、すごく落ち込んだところから一気にテンションが上がった経験があるでしょう。人は、自分が体験したことでしか他人をはかることができません。自分でやったことのないことは理解できないんです。

具体的に落ち込んだところからテンションが上がった場面をイメージさせるように語ると、相手の脳の中にある記憶とリンクして「自分にもこういう体験あったな」と思わせることができます。
人の記憶は情景でつくられているからです。

あなたの記憶も、文章でつくられているわけではないですよね。
たとえば「中学生の頃にすごく苦労した日があって、そのときに葛藤があって……」と文章で記憶しているわけではないです。そのときにぼんやりと目で見て耳で聴いたこと、空気感などのイメージで記憶していると思います。

感動的な文章になるかどうかは、いかに読み手のイメージを呼び起こすことができるかで決まります。

相手の脳が記憶しているイメージを引っ張り出すには、伝える側もイメージをぶつけなくてはなりません。

だから、文章の中で感情の上がり下がりをなるべく具体的に伝えましょう。
相手の感情を動かすためには、嘘をつかない程度に少し大げさに言うのが良いです。

今回の例を挙げるなら、感謝を伝えることが目的なので、相手の心を動かすことがゴールです。今回に限らず大体のことはそうですよね。
ビジネスのプレゼンテーションも、人に何かを伝えるときも、相手の感情を動かすことがゴールです。人は論理だけで動くわけではなく、感情で納得して動きます


そのために少し文章を化粧するのは悪いことではありません。
たとえばテレビに出演する芸能人のお化粧に対して「本当の姿じゃないからダメだ」とブチ切れる人はいませんよね。

より良く見せる努力は、素晴らしいことです。もっとも、やりすぎて嘘のような文章になってしまうと良くないですけどね。

今回の文章では、絶望の表現の部分をお化粧しました。
誰しもちょっとした葛藤、悩みはあると思います。


私はいつも動画で「悩みなんてない」と言っています。ただ、人に伝えるときには、本能的に生まれるちょっとした感情を大きく膨らませて伝えています。それが人の心を動かすためには必要不可欠だからです。


あなたも、誰かに手紙を書くときにはもちろん、何かを伝えたいとき、ビジネスの場面でも「感情のギャップ」を上手く取り入れることを実践してください。
今回の話があなたの人生の参考になったら嬉しいです。

記事のまとめ

・感動的な文章を書くには「ものすごく落ち込んだところから、一気に気分が上がったところへの変化」を、できる限り具体的に描写する
・読み手の心を動かす文章にするには、必ず絶望を描く。多くの人は終始ポジティブな文章を書いてしまうため、心を動かせない
・読み手を感動させるためには、イメージを用いて読み手の記憶とリンクさせるイメージを呼び起こす
・嘘さえつかなければ、少し大げさな表現をする方が読み手の心を動かせて良い

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