複式簿記でわかる「国の借金1000兆円」のウソ

結果から書きましょう。

国には1000兆円もの借金はありません。

何を根拠に「1000兆円もない」と言っているかといいますと、財務省が公表している「日本政府の貸借対照表」が根拠となります。

複式簿記を勉強していなくても、貸借対照表を「正しく」読める人であれば理解できるはずです。

ですが、多くの方は複式簿記や貸借対照表の知識を持っていないのではないかと思います。そこで、そこから解説していきたいと思います。できれば財務省から平成29年度(現在ではこれが最新版)の「国の財務書類」をダウンロードしてお手元に置いておくと理解が早まります。(必要なのは貸借対照表だけですが)

貸借対照表の中の借金

それでは行きます。まず、借金がいくらあるのかは、貸借対照表のどこを見ればいいのでしょう。それは、勘定科目「借入金」を見れば良いのです。

貸借対照表は右の欄と左の欄に別れています。左の欄を借方(かりかた)、右の欄を貸方(かしかた)といいます。

貸借対照表の借方(左側)には主に資産を計上します。貸方(右側)には主に負債を計上します。

前置きが長くなりましたが、借金を表す「借入金」という勘定科目は、貸方の負債の部に計上されます。

では、日本政府の借金はいくらあるかこれでわかりますよね。

平成29年度末時点で

約31兆円

これが日本政府の借金の額です。それ以上でもなく、それ以下でもありません。

また、「借入金」以外の勘定科目のものは借金ではありません。「借入金」以外の勘定科目のものを借金と呼ぶのは間違いです。

しかしマスメディアも報じていますが、巷では「国の借金1000兆円」と言われていますね。なぜ、こう言われているかについては、また次回にでもお話しします。

複式簿記の基礎程度の知識でも「国の借金1000兆円」はデタラメだと理解できます。

デタラメだと分かってて話している人間は救いようのない嘘つきです。

嘘をつく気がなくてもデタラメを話してる人は、嘘つきに騙されているだけかもしれませんが嘘つきと同じように世間に悪い影響を与えます。

デタラメを日本から一掃するための一助になればと思い記事を載せました。

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