[メモ]エマオ証言(3)復活の日のできごと

復活から昇天までの福音書の記述を合わせると以下のようになる。まず復活の日の出来事から。

【復活の一日目の出来事】

1.夜明け前 - 日の出 @墓(エルサレム近郊)

・マグダラのマリアらが空の墓を発見(マタイ28:1-7, マルコ16:2-7, ルカ24:1-8, ヨハネ20:1 御使「ガリラヤで会える」)

2.日の出 - 朝

・夫人らは逃げ去り、しばらく報告しなかった(マルコ16:8)

・夫人らが弟子たちに報告する(マタイ28:8, ルカ24:9,22-23, ヨハネ20:2)がほとんどの弟子は信じない。(ルカ24:10-11)

・ペテロと愛された弟子が墓を見に行く。(ルカ24:24, ヨハネ20:3)

・マグダラのマリアらにイエスが現れる。(マタイ28:9-10, マルコ16:9, ヨハネ20:11-17 イエス「ガリラヤに行け」) 弟子たちに報告する(マルコ16:10, ヨハネ20:18)が信じない。(マルコ16:11)

3.日中

・クレオパを含む二人の弟子がエマオへ向かう。イエスが合流する。(マルコ16:12-13, ルカ24:13-29)

4.夕暮れ前

・エマオで会食。イエスに気づく。二人がエルサレムに戻る。(ルカ24:30-35) 他の弟子たちに報告するが信じない。(マルコ16:13, ※ルカ24:34の一般的な訳とは矛盾している。)

5.夕方(ヨハネ20:19)

・イエスが十一人の弟子(マルコ16:14)に顕現し不信仰を咎める。 (マルコ16:14, ルカ24:36-49「胸を開かせた」, ヨハネ20:19-23「息を吹きかけた」) ここにトマスは含まれない(ヨハネ20:24)が、この場にはエマオ途上の二人がいたと思われる。(ルカ24:36)


ここまででイエスは「マグダラのマリアら夫人たち」と「クレオパらエマオ途上の二人」と「十一人の弟子たち」の三回顕現している。しかしヨハネの福音書の「三度目の顕現」がかなり後であるので、ヨハネの福音書はこれら復活の当日夕方までの三回の顕現を「一度目の顕現」として数えていると思われる。



さて、ここまでは復活の日のできごととしてわかりやすく並べることができるが、これ以降のできごとは少々難しい。昇天までにあるべきできごとは以下となる。

・十一人がガリラヤ山上に向かう。イエスに会う。疑う者たちもいた。(マタイ)

・大宣教命令(マタイ、マルコ)

・ベタニヤに弟子たちを集めて昇天(ルカ)

・トマスを含む弟子たちに現れる、八日目@施錠した家の中(ヨハネ)

・ティベリアス湖畔で七人の弟子に現れる。これが三度目の顕現(ヨハネ)

そしてパウロ証言も含めると以下の三つもある。

・五百人に同時に現れる

・ヤコブに現れる

・全ての使徒に現れる

これらを並べ替えてみよう。(つづく)

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