『教会史』第2巻 第15章 マルコによる福音書について

http://www.newadvent.org/fathers/250102.htm


第15章 マルコによる福音書について


1節
それで神の言葉が[ローマ人たち]の間にその根を下ろした頃、シモン[・マゴス]の力は抑止され、その男自身と一緒に直ちに破壊された。ペテロの聴衆たちの心を敬虔の輝きが大いに照らしたので、彼らは一度聞くだけで満足せず、書かれざる神の福音の教えにも充足せず、全ての種の哀願によって、口頭で自分たちと交わされてきた教えについて、書かれた金字塔を自分たちに残すようマルコに嘆願した。[マルコ]はペテロの随行者であり、彼の福音書は現存している。

2節
そしてペテロは、聖霊の啓示を通して、為されてきたことを学んだ際、人々の熱意に喜び、その著作は、諸教会で用いられる目的のために彼の権威の承認を得たと言われている。[アレクサンドリアの]クレメンスはその『諸梗概[Hypotyposes]』の第八書においてこの報告をしており、彼とパピアスという名のヒエラポリス司教は合致している。そしてペテロはその第一の書簡においてマルコに言及している。それ自体を彼はローマで書いたと言われており、彼が象徴によってその都市をバビロンと呼ぶ際に示唆している通りである。彼は以下の諸々の言葉でそうしている。…バビロンにあって、あなたがたと一緒に選ばれた教会が、あなたがたに挨拶を送ります。また私の子マルコもそうです。[第1ペテロ 5:13]

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