『教会史』第3巻 第1章 使徒たちがキリストを宣べ伝えた世界の地域について

第3巻

第1章 使徒たちがキリストを宣べ伝えた世界の地域について

1節

そのような[状態]がユダヤ人たちの状態であった。その間、我らの救助者の聖なる使徒たちと弟子たちは世界に渡って散らされた。伝承に従えば、パルティアはトマスにその労苦の地として割り当てられ、スクティア[スキタイ]はアンデレに、アジアはヨハネに[割り当てられた]。[ヨハネは]そこでしばらくの時生きた後で、エフェソスで死んだ。

2節

ペテロはポントス、ガラティア、ビティニア、カパドキア、そしてアジアにおいて、離散者のユダヤ人たちへ宣べ伝えたようである。そして最後には、ローマに来て、彼は頭を下にして磔にされた。というのも彼はこの方法で受苦できるよう要請したのである。パウロに関して言う必要のあることが何かあろうか。[彼は]キリストの福音をエルサレムからイリリクムまで宣べ伝え、その後でローマにおいてネロの下で殉教を受けたではないか。これらの事実はオリゲネスによって彼の創世記注解の第三巻において語られている。

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