［メモ］エマオ証言（２）復活から昇天までのできごと

復活後のイベントについて各福音書の記述をまとめると以下のようになっている。

マタイによる福音

1. 安息日が終わって、未明、マグダラのマリアと他のマリアが墓に来る。主の使いが現れる。

2.墓から弟子たちのもとへ向かうところでイエスと会う。「みなガリラヤへ行くように」との指令を受ける。

3.十一人の弟子がガリラヤの山上でイエスと会う。疑う者もいた。

4.大宣教命令

マルコによる福音

1.安息日が終わって、マグダラのマリアとヤコブの母マリアとサロメが香料を購入

2.週の初めの日の早朝に墓に行く。白衣の若者が現れる。

3.復活したイエスが朝早くにマグダラのマリアに現れる。

4.いなかの方へ向かう二人の弟子に現れる。二人が他の人のところへ行って報告する。みな信じない。

5.イエスが十一人が食卓についているところに現れて彼らの不信仰を咎める。

6.大宣教命令

ルカによる福音

1.週の初めの日の夜明け前に、女たちが墓に来る。輝いた衣を着た二人が現れる。マグダラのマリア、ヨハンナ、ヤコブの母マリアが弟子たちに報告。みな信じない。

2.ペテロが墓に走り、空の墓を見て不思議に思う。(クレオパの話によると複数人が墓を見に行っている)

3.クレオパを含む二人がエマオへ向かう途上でイエスが現れる。日が傾いたので宿泊する家に入る。

4.二人がエルサレムに戻る。

"καὶ εὗρον ἠθροισμένους τοὺς ἕνδεκα καὶ τοὺς σὺν αὐτοῖς λέγοντας ὅτι ὄντως ἠγέρθη ὁ κύριος καὶ ὤφθη Σίμωνι καὶ αὐτοὶ ἐξηγοῦντο τὰ ἐν τῇ ὁδῷ καὶ ὡς ἐγνώσθη αὐτοῖς ἐν τῇ κλάσει τοῦ ἄρτου" (アレクサンドリア型写本)

"καὶ εὗρον συνηθροισμένους τοὺς ἕνδεκα καὶ τοὺς σὺν αὐτοῖς, λέγοντας ὅτι ἠγέρθη ὁ Κύριος ὄντως καὶ ὤφθη Σίμωνι. καὶ αὐτοὶ ἐξηγοῦντο τὰ ἐν τῇ ὁδῷ καὶ ὡς ἐγνώσθη αὐτοῖς ἐν τῇ κλάσει τοῦ ἄρτου." (ビザンツ型写本)

"そして［二人は］見た。集められた十一人を。そして［orすなわち］以下のように言っている彼らと共にいる者たちを。「本当に主はよみがえってシモンに現れた」。［二人は］彼らに道においてあったことと彼らがパン裂きにおいて気づいた次第を詳説した。"ルカによる福音24:33-35

5.話しているところでイエスが弟子たちの真ん中に現れる。「心を開かせる」

6.イエスがベタニヤに弟子たちを連れて行き、昇天する。

ヨハネによる福音

1.週の初めの日の早朝、マグダラのマリアが空の墓を見る。

2.マグダラのマリアの報告を受けてペテロと愛された弟子が墓を見に行く。愛された弟子はその場で信じる。

3.イエスが墓の外で立って泣いていたマグダラのマリアに現れる。

4.その週の初めの日の夕方、施錠した家の中に弟子たちがいた時、イエスが現れる。「聖霊を受けなさい」

5.八日目にイエスが現れた際にいなかったトマスを含む弟子たちにイエスが現れる。トマスとのやりとり。トマスも信じる。

6.ティベリアス湖畔で七人の弟子たち(ペテロ、トマス、ナタナエル、ゼベダイの二人の子と二人の匿名の弟子)に現れる。これが三回目の現れ。

イエスは使徒言行録によれば四十日間弟子たちに現れたとされる。復活直後はイエスも弟子たちもエルサレム近郊にいるが、少なくとも一度ガリラヤに戻り、再びエルサレム近郊に戻って、オリーブ山で昇天している。

これらを時系列に並べると…(つづく)