『教会史』第2巻 第26章 ユダヤ人たちが、数え切れない悪事に悩まされ、ローマ人に対する最後の戦いを始めた次第(エウセビオス)

http://www.newadvent.org/fathers/250102.htm

第26章 ユダヤ人たちが、数え切れない悪事に悩まされ、ローマ人に対する最後の戦いを始めた次第

1節

ヨセフスはまた、ユダヤ国家全体に対して臨んだ惨事と関連した多くのことを語った後で、多くの他の状況に加えて、以下を記録している。すなわちフロールス[Florus]によってユダヤ人たちの間で極めて名誉ある非常に多くの者たちがまさにエルサレムにおいて罰せられたのである。ネロの第十二年に、かの戦争が燃え上がり始めた頃、彼がユダヤの法務官[procurator]となることが起こった。

2節

ヨセフスは以下のように言っている。すなわちその時、ユダヤ人たちの反乱の結果として全シリアに渡って酷い騒動が起こされたのである。そしてあらゆるところで[ユダヤ人たち]は諸々の敵であるかのように諸々の都市の住民たちによって慈悲なく破壊され、以下の[様子]が見られるほどであった。すなわち埋められない諸々の死体で満たされた諸々の都市、諸々の子どもたちの体と共に散らかされた歳を経た諸々の死者の体、裸すら覆われていない女性たち、そして筆舌に尽くしがたい諸々の惨事で満ちた地域全体である。この間、彼らがどこでも耐えた諸々の苦痛自体よりも、切迫したこれらのことの恐怖がより大きかった。このようなことがヨセフスの報告である。このような[状態]がその時代のユダヤ人たちの状態であった。

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