『教会史』第2巻 第20章 ネロの治世にエルサレムにおいて起こった諸々の出来事

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第20章 ネロの治世にエルサレムにおいて起こった諸々の出来事

1節

ヨセフスはまた、彼の『古代誌』の第二十書において、ネロの治世、フェリクスがユダヤの法務官である間に、祭司たちの間で起こった論争について語っている。

2節

彼の諸々の言葉は以下の通りである。…そこで論争が起こった。一方は大祭司たち、もう一方は祭司たちとエルサレムの民の指導者たちで、その間[で起こった論争]である。彼らは互いに極めて大胆で極めて落ち着かない人々の体を借り集めて、自分自身を彼らの先頭に置いて、彼らが出会ったときはいつでも互いに諸々の非難と諸々の石を投げ合った。そして仲裁しようとする者もおらず、これらのことは思い思いに為され、あたかも統治者の欠いた都市のようであった。

3節

そして大祭司たちの厚顔無恥さは大いなるものであって、敢えて彼らのしもべたちを脱穀場に派遣して祭司たちのための什一を奪取するほどであった。それゆえ祭司たちのうちの貧しい者たちは困窮のため死にかけて見えた。このように党派争いの暴力が正義を覆って圧倒していた。

4節

そして同じ著者[ヨセフス]はまた同じ時にエルサレムにおいてとある種の強盗たちが蜂起したことについて語っている。すなわち彼が言うには「[彼ら]は日中に、都市の真ん中で、彼らと会った者たちを虐殺した。」

5節

というのも、特に諸々の祭にあって、彼らは群衆に混ざって、彼らの装束の下に隠した短剣によって、極めて有名な人々を刺したのである。そして彼らが倒れると、殺害者たち自身も[殺害事件に対する]憤慨を表現する者たちの間にいるのである。それゆえ全ての者から[見た]彼らのうちある落ち着いた自身のために、彼らは発見されないままであった。

6節

彼らによって虐殺された第一の者は大祭司ヨナタンであった。そして彼の後に多くの者が毎日殺され、ついに悪事自体よりも恐怖が[状況を]より悪くし、それぞれの者が、戦闘中のように、絶え間なく死を期待していた。

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