南口ロータリー

薄く伸ばされた両翼が空を切るように頭上を通り越して降っていった。羽毛が曇り空の空気をはらんでふわりと電線に舞い降りる。鳥はそこにあるなにかを掴んでいる。黒く光る瞳は常に自分が世界に内包されていることを知っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?