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「直接」誰かと話したり、聞いたりすると、ものすごい効果がある

誰かのブログを見たり、ネットで調べたりして、なんとなく知ったことがたくさんある。

健康的な生活のために何をすればいいか、簡単に作れるお役立ちレシピ、この季節におすすめのイベント等々、ネット上で手に入れられる情報には限りがない。

子育てのことなんて特にそう。

こうしたほうがいい、ああしたほうがいい、こうしないほうがいい、などという情報が溢れかえった中から、自分に「すとん」とくるものを心に入れて、あーいつかやってみようかな、と思ったりする。

でも今日、やっぱり誰かと「直接」話し、こうしたほうがいい、と「直接」自分の耳で聞いたことの方が、1000倍くらい効果があると実感した。

例えば、うちのリビングの一角にある、ごっちゃごちゃにおもちゃが詰め込まれた、大きな木製のおもちゃ箱。

もう底には何が埋まっているのかわからない。

子供たちがたまに掘り出し、宝物発見的な驚きとわくわくで楽しく遊べばそれがいいかな、と思っていた。

でも、ブラックホールのようでとりあえず目につくおもちゃはそこに入れてしまえ、という状態。

なんだか子どもの心に優しくない気がするのよね~と思いつつ、そのなんでも放り込める便利さと、とりあえず部屋が片付く即効機能性に負けてそのまんまだった。

長男の赤ちゃん時期から数えると、12年間。

しかし!

今日、とある縁から、ドイツのシュタイナー幼稚園で勤務されている先生とZoomでお話をする機会を得た。

おもちゃ箱について聞いてみると、それはそれはドッカン、すっきりな答えが返ってきた。

子どもは規則的なもの、きちんと並んでいるもの、大事にされているもの、繰り返されるもの、変わらないもの、に安心する。

ごちゃごちゃのおもちゃ箱はやめたほうがいい、と。

量は少なくていいので、おもちゃは棚に良く見えるよう、全部きれいに並べる。

その場所は大人の都合で変えない。

子どもが自分でしまえる場所に、きちんと大事に保管する。

飽きたら、しまってある他のおもちゃと変えてもいいけれど、変える量は少しずつ。

本もしかり。

毎日3冊読むのなら、1冊は違う本でもいいけれど、2冊はいつもと同じ本でいい。

毎日規則的に、同じ時間に起き、食べ、遊び、外に出て、同じ時間に寝る、習慣が大事。

これは特に赤ちゃん時期から7歳くらいまでの話なんだそうで、それ以降はまた違った成長段階になるそうだ。

やってみて~。驚くくらい、落ち着いた子どもになりますよ、と仰っていた。


いやこの話、私知っていたはず。

学生時代、シュタイナーについて調べたり本を読んだこともあった。子どもが産まれてからもネットで何度となく情報を手に入れた。

なるほどなるほど、と心に「すとん」と入れた記憶も何度もある。

でも、実行に移せないまま、母親歴12年。

しかし!

今日、その話を「直接」先生から聞いて、さっそく仕事から帰ってきた夫に語ったところ、いつも私の話の8割はかわす男がなんと奇跡的にやる気になってくれ、バカでかいブラックホールと化したおもちゃ箱を、我が家から消してくれたのである。

素晴らしいことに、夫は大人目線で勝手にしゃしゃっと片付けるのではなく、おもちゃ箱の中身をひとつずつ長女(8歳)と次女(4歳)に確認しながら、本当に「残したい」というものだけを30点ほど厳選し、残りは袋にまとめ、「今度また遊ぼうね」と一時的さよならまでさせてくれたのだ。

夫が珍しく私の語った話をちゃんと間に受けてくれたことが嬉しかったし、彼の娘たちの意見を考慮しつつおもちゃを排除する過程にも納得した。

そして見違えるほどすっきりしたリビングに、私はもう大満足。

さあ、次は本棚と、マーカーやはさみ、シール、のりなどのクラフト用品の整理が待っている。


子どもたちよ。

あなたたちの「規則正しく落ち着く」日々を目指して、私がどんなに試行錯誤し、努力を重ね、工夫を凝らしているのか、きっと知る由もないだろう。

きれいに並んだおもちゃたちを、今度は「ちょっと~!ぐちゃぐちゃにして~!ダメじゃない~!」と、キリキリ怒る日が来ないかどうか、それが私は自分に自信がなく、不安である。






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