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河合達憲の当面のストラテジー:2024/6/11(イトーキと全国保証の分析も)

今週もauカブコム証券の河合達憲さんの講義の要点をまとめてみました。
途中まで書いていたのですが、公開が遅くなってしまいましたので少し古い情報になりますがご了承ください。

動画はこちらからご覧ください。




概況

いくつか確認作業は必要だが、「入った」と思われる。
二番底確定、雲抜け、ボーナス新NISA期待ができそう。
状況証拠をテクニカルで確認していきましょう。

今週は中央銀行ウィーク。イベント満載です。
6/12(水)米消費者物価指数(CPI)、深夜にFRB政策金利
6/13(木)ユーロ圏鉱工業生産指数、米生産者物価指数(PPI)
6/14(金)メジャーSQ、日銀金融政策決定会合、米ミシガン大学消費者信頼感指数

当面のマーケットポイント

6/10~6/14は日米の中銀ウィークに加え、6月メジャーSQが重なり、需給不安定となりがちな週だ。但し、テクニカル的には「上値」視界が良好となった模様である。

いくつかの現場証拠を列挙すると、
①二番底ほぼ確定≒6/3変化日±2~3日誤差に合致
②三角保ち合い上抜け
③抵抗帯上抜け(最終確認)
等が挙げられる。

後は、5/20戻り高値39437円クリアで、本格反騰局面入りの最終確認となる。

時間軸では、第1Q決算まであと1ヵ月強と迫り、同決算で上方修正が確認されれば、いよいよ3月の高値4万1千円の奪回が見えてくるだろう。

足元の物色をみれば、1~3月に新NISA買いで急騰した半導体関連が再び息を吹き返していることが判り、加えて、新NISA物色の上位にランクされた高配当銘柄群などへの物色も散見されつつある。

いよいよ「入った!」が確認されたのではないか!?

当講義の資料から抜粋


物価上昇(インフレ)は止まったか?

当講義の資料から抜粋

2021年年初を100としています。WTI原油は約2.6倍、CRBは約2.8倍になっている。

※CRB指数とは=欧米の商品取引所で取引されている先物取引価格から算出される、代表的な商品先物指数のひとつ。 原油や金、銀、アルミニウム、トウモロコシ、大豆など19商品で構成され、世界の物価や景気動向の指標として使われています。

(大和証券の用語解説より)

金はインフレの最終段階で上がることが多い。現状は約2.2倍。
ここ1〜2ヶ月急激に上昇が見られる。

原油、CRB指数、小麦は下がってきている。
これは金利引き上げの効果が出てきていると思われる。
インフレが落ち着いてきているなら、金価格はピークとなる。

利上げ後に最短8ヶ月後に利下げしている。
昨年7月が最後。12ヶ月経過しているので、そろそろか?と市場は期待しているので、ナスダックなどが高値抜けをした。

日本株は41000円台の高値を抜けていない。まだ39000円前後で推移。

この違いは?日本株は米国株の上昇にキャッチアップしていけるのか?を見ていく必要がある。


需給と短期テクニカル

38000円〜38500円付近が需給の節になっている。
39000円抜け後の底値となりやすく、上値抜けやすい。
今回3回目のチャレンジ。どうなるか?3度目で抜けていくのが定石。

当講義の資料から抜粋 日経平均

2番底かどうか確認。
1番底 4/19 36733円
2番底 5/30 37617円
6/3が雲交差する日。三角持ち合いを抜けた。抵抗体を抜けた。これは2番底と言って良い。
この状況証拠から、上に向けて「入った」と言って良いのでは?

当講義の資料から抜粋 日経平均


想定為替レートの整理

現状156円前後。各社の想定為替レートの多くは140円〜145円前後。
1Q決算で為替レートを修正してきたら、減益だった会社が増益となる可能性を想像しておく。

当講義の資料から抜粋


ボーナスシーズンに狙う好業績・高利回り銘柄群

JTが6/11は強かった。これは高利回り(配当4%超)銘柄に対して、ボーナスシーズンとなり、新NISAでの購入期待ではないか。

この想定から、3期連続増益・高利回りの銘柄をリストアップした。

当講義の資料から抜粋

この中から、まこまこが気になった銘柄を2銘柄ピックアップして、ざっと見ていこうと思います。


イトーキ(7972)

オフィス家具屋さんのイメージですよね。公共施設向けの展示や収蔵用のラックなども作っているようです。幅広いですね。

特色
オフィス家具大手、製販一貫体制。収益は上期型。間仕切りや研究施設向け機器も手がける

連結事業
ワークプレイス71(6)、設備機器・パブリック28(5)、IT・シェアリング1(21)、他0(23) <23.12>

【連続最高益】
柱のオフィス家具は働き方改革でのリニューアル案件やオフィス移転需要が好調。設備機器・公共施設向け堅調。東南アジア伸びる。原材料高や人件費増を価格改定で吸収。物流効率化に値引き回避で収益性向上。連続最高純益。増配継続。

【AI】
オフィスデータを活用した生成AIの共同開発契約を新興企業と締結。空間への付加価値提案などコンサル強化。

株価等
PERもPBRも高くなく、利回りが3%です。

株探より

信用倍率も下がってきてますね。

業績
しっかり売上高も利益も伸ばしてきています。営業CFも問題なさそうです。

四季報オンラインより
株探より

日足チャート
25日線を一気に抜けてきて、リバウンド中です。

株探 日足

週足チャート
右肩のきれいなチャート。直近で13日線を陽線で超えてきました。

株探 週足

日足25日線の1660円を損切りラインとして、買ってみたいチャートになってます。2200円を抜けたら買い増しする作戦でしょうか。

ライバル比較
ダントツでコクヨが強いということがわかります。

四季報オンラインより


全国保証(7164)

住宅ローンが強い保証会社というイメージです。
以前から気になっており、時折確認していた銘柄です。

特色
住宅ローン保証の最大手。独立系。M&Aに積極的。事業領域拡大目指しベンチャー投資も

連結事業
信用保証100 <24.3>

【連続増配】
住宅着工戸数減でも、大手地銀軸にリスク移転需要強まり利用率向上。既存ローンも前期末契約の大口保証案件フル寄与、前期から成立ずれ込んだ買収上乗せ。与信費用と人件費増こなし営業益好転。

【顧客開拓】
楽天銀行の保証開始、他のネット銀開拓も意欲。千葉興業銀行の保証子会社を7月買収、M&A一段加速図る。中計目標の来期配当243円意識し還元強化。

株価等
業界平均のPERより若干高いですが、利回り3.46%と高利回り。
信用倍率も低く、需給も問題なさそうです。

株探より

業績
こちらもしっかり積み上げてきています。

四季報オンラインより
株探より

日足チャート
レンジっぽい動きながら、底値を切り上げ三角持ち合いになっています。
5日線を陽線で抜けてきたので、

株探より 日足

週足チャート
昨年9月の高値を少し抜けて調整中ですが、右肩上がりの上昇トレンドです。

株探より 週足

5650円を損切りラインとして、打診買いしてみたいチャートです。
直近高値の5890円を抜けたら買い増しのイメージで。

ライバル比較
時価総額がダントツで大きいです。
何より、保証会社なのに自己資本比率が48.2%と高い。

四季報オンラインより
四季報オンラインより


最後に

記事が遅くなってしまったので、情報がやや古い部分もありますが、日銀金融政策決定会合もややネガティブな反応ですが無事通過。

来週から米国株をキャッチアップできるのか?動向をしっかり確認していきたいと思います。

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