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日比谷でゲシャしてゲイシャする#2

 さて、まさかのゴジラで終わってしまった一回目の投稿。普通の人はnoteの初投稿は自己紹介をするものらしい。が、あんなオチで終わるものが自己紹介になるとは思えない。が、私の色んな趣味嗜好の情報が詰まっているし、ゴジラオチで締めるタイプだと思ってくれればそれはそれである意味正解であろう。
 では、今日こそはゲイシャするまで辿りつきたいと思う。うん、予定は未定。


 実は、バスに乗る前にすでに四谷駅前の「カフェ ド クリエ」によっていたりする。と言うのも、一時間に一本のバスが「待ってー乗せてええええ」と着物姿でバタバタと手を振りアピールしても無情に走り去っていったためである。次は1時間後⋯⋯。うん、座りたい。今日の着物は正絹だからその辺のベンチに座るのはノーサンキューだ。デニム着物や化繊の着物なら気軽に座れるのだがその辺はちょいと不便である。12月にしては13℃近くと暖かいとは言え、一時間近くも外のベンチに腰掛けて待つのは流石に辛い。しかしありがたいことに目線を上げたらそこにはカフェの文字。迷わず突進し注文したのはヨーグルトスムージー。これは英断だった。ここで珈琲系を頼んでいたらゲシャしてゲイシャする気は起きなかったであろう。今時はどこのカフェもWi-Fiは当たり前のようにあるので、ありがたくYoutubeで「都市ボーイズ」チャンネルの怪談を堪能しつつ時間を潰す。この間に謎のご婦人がレジの女性に謎の聞き込みをするシーンを目撃するが、これはまた別の機会に投稿したい(備忘録 兼 予告!)。
 都バスのHPから停留所へのバス接近情報とも睨めっこしつつ1時間経過すると、定刻通りバスはやってきた。土曜の都心の道路は空いており、スイスイとあっという間に日比谷のバス停まで辿り着く。車高の高いバスは普段普通自動車で走っている時には見えない景色が見られ皇居周辺を周るので眺めも良く、この路線は結構おすすめルートかもしれない。

 さて、日比谷の停留所に降り立った私が仮住まいに向かうには晴見通りというかなーり広い道路を横断せねばならない。赤信号を待つ間に向こう岸を見遣る。そう、そこでやっと「GESHARY  COFFEE」の文字が目に入ってきたのだ。思わずスマホで撮った写真が冒頭の画像である。iPhone8、夜間モードに弱い。ボケボケである。信号が青に変わったのでズンズンと近づき撮ったのがこちら

 うん、看板の文字は読める。他が真っ暗であるが「GESHARY COFFEE」であることがわかったのでこれでよしとする写真に対する適当さ。世のInstagram勢の皆さんを見習わなければならない。
 そして店先にはメニューが一部表示されているのだが、これも写真に収めてない。もっともその時はまさか帰ってからnoteに投稿するつもりは毛ほども考えてなかったのでその辺はノープラン。とりあえず何ドリップか知りたい、というかゲイシャを出しているお店としか知らないという不勉強ぶり。だってゲイシャは家で飲むものって決めてたから。外看板のメニューはパッと見たところ何故かエスプレッソ??え?? ゲイシャをエスプレッソ!? イマドキの浅煎りじゃないの?え、逆に新しい? などなど考えながらしばし看板を見つめる。そこに店員さんが寄ってきて「どうぞー」と案内される。まあとりあえず店の中で聞いてみよう。
私「えーと、こちらのお店は何ドリップですか?」
店員「え?」
⋯⋯あ、マスクとシールドのせいで聞こえんかったか!
私「あの、こちらはハンドドリップで抽出したのをいただけますか?」
店員「ああ、あの、エアロプレスって分かりますか?」
ああ、はいはい、淹れたことはないけど理論は知ってる、すごいな。
店員「こちらの後ろのマシーンでハンドドリップとエアロプレスのいいとこどりで淹れてるんです」
えーーーーー。まさかのコーヒーメーカー!!! ハンドドリップじゃないんかい。まあ、エスプレッソじゃなかっただけいいのか?(エスプレッソはラテにしないと飲めない)。 いや、待て待て。マシンで淹れるのか。うーん、オリジナルマシンか。よし、その味確かめてやる。となると、頼む豆は飲んだことある豆じゃないと比較できない。そう、ゲイシャと言ってもあくまで「ゲイシャ種」であり産地も最近はパナマ以外にも増えているのは珈琲マニアの方ならご存知だろう。でも、どうせなら昨日エスメラルダ農園のオークションロットを松屋式ドリップで淹れて飲んだばかり。是非とも比べてみたい。メニューに目を走らせる。⋯⋯無い!え!なんで!?
私「エスメラルダ農園はないんですか?」
店員「あー、申し訳ありません。今日からこちらに変わってしまいまして」
と示されたのは『New』の文字がついた『エルイヘルト』。
私「あ、エルインヘルト! 好きですこれ。これをお願いします」
これなら飲んだことある!やった!しかもかなり好みだった。美味しかったなぁ。

正しくは「エルインヘルト ウォッシュト ラス ミルパス E109−01」

店員「はい、こちらですね。ホットでよろしいですか?」
私「(うん、流石に肌寒い)はい!!」
会計をここで済ませる。うむ、いいお値段だ。日比谷でランチができる。しかし、これでも一番高いのよりもお手頃価格である。
店員「では、こちらを持ってお席へどうぞ。珈琲はお席にお持ちします」

立派な番号札とマスクケース

ふむふむ、先に支払うけど席には持ってきてくれるのね。お高いゲイシャのお店なのにセルフかと思ったけど違ったようだ。一階席はほぼ無いので、エレベーターの前まで行くと
「二階のお席が空いてますよ」
と店員さんに知らされる。ちゃんと空席も把握している模様。
はいはい、二階ですねーと素直に二階で降りたわけだが⋯⋯今書いてて気づいた。この店は確か四〜五階まであった。この季節、上の階の窓際ならイルミネーションとか綺麗に見えたんじゃ? あ、そうか。だから二階が空いてるのか。
 今日は四谷で義太夫と上方舞を観た後、上智大周辺を散歩しており、時計を見ればすでに一万歩近くを歩いている。それも草履で。下手に席を探してフラフラする体力はすでにない。店員の言葉に素直に従って正解ってことだな、うん。
 二階に着くと程々に空いている。ソーシャルディスタンスは取れる程度に空いた店内。くつろげる椅子とテーブル。喫茶店として『合格!』と言いたい。
 さて、席についてまずしたのはこの青いチケットホルダーみたいなものは何かを確かめる。予想としては珈琲の引き換えチケットが入ってるか、コーヒー豆品種のカードが入ってるのかな?と言ったところ。

 おお、マスクケース! 今時である。でもマスクケースとして「も」というからには、他の使い方があったのかな? そんなことをしながらしばし待つ。ちゃんと測った訳ではないが、体感で10分はかかってる。ネルドリップなら20分くらい待つこともあるが機械で淹れてるし⋯⋯? それでも衿合わせを気にしたり羽織をパタパタやっているうちには
「お待たせいたしましたー。後こちらお渡ししそびれました、申し訳ありません」
と、コーヒーカップと一緒に上にupしてある豆のカードを持ってきてくれた。多分マスクケースに挟んで渡すはずだったのかな、と邪推。

 カップの形は保温性の高いのだ、これ。
「こちら、今日の試飲用のコーヒーです。水出しで淹れております。こちらは珈琲を使って作られた和菓子です。お試しください」
と、紙コップに20ccほどの珈琲と5mm角のゼリーのようなものを添えて出してくれた。こちらも写真はなし。Instagram民とは違う⋯⋯違いすぎる自分。まあ、はしゃいで写真撮りまくるお年頃でもない。スマートに「珈琲記録用ですよ」と言える程度にしか撮らないので仕方なし。
 さあ、ではいただこうではないか。

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