農業者としての野望 それは堆肥づくり

先日九州地域を就農準備として1週間視察に行きました。

その時、熊本を案内してくださった若きBLOF講師であり、熊本県有機農業研究会の副理事であり、有機JAS認定をされていたり、自分で作物を作られていたり、町のコンサルに入っていたり、とにかく多才かつ優しい頼りになる厨子(ずし)さんに九州地域の有機物資源を使った堆肥の話を伺って、少しの間忘れていた野望を思い出してしまい、それ以来定期的に堆肥づくりの事を考えて胸が高鳴っております。

何故そこまで堆肥で高鳴るかと申しますと、その説明にはそもそも野菜はどのようにできているかから話さなくてはいけません。

野菜は細胞と繊維で出来ています。この2つの内容は

細胞はタンパク質 タンパク質はアミノ酸(CHON)がいくつもくっついて出来たもの アミノ酸(CHON)は窒素(N)に「炭水化物(CHO)」がくっついて出来たもの

繊維はセルロース等 セルロースはブドウ糖(「炭水化物CHO」)が2000~4000分子結合してできたもの

さらに細胞と繊維を作るにも、何をするにもエネルギーが必要です。これは人とまったく同じでブドウ糖(炭水化物)を呼吸によって酸化して取り出します。

3つ全てに「炭水化物(CHO)」が関わっています。

つまり植物の生長には大量の炭水化物が必要ということです。その炭水化物を植物は太陽の光を使って光合成で担っています。なので植物にとって光合成は最重要事項であり、曇天の時に野菜が不調になるのはこの生命線の活動がうまくいっていないからです。

そして良質な堆肥とは何か、植物残渣や木の皮、木の粉など(大量の繊維)と、家畜ふんや米ぬか、ふすまなど(繊維を分解するためのほどほどの窒素)と有用菌を合わせて発酵させたものです。
大量の繊維は発酵により分子数が小さくなり、根から吸収可能な大量の炭水化物に変わります。
*植物の根は水に溶けるようになったものを吸収することができます。

つまり光合成でつくられるものが肥料として与えられるという事です!

曇天の時は光合成を補完して安定した収量を確保し、好天に恵まれれば余剰の炭水化物が収量や品質をあげてくれます。

他にも良質堆肥の効果は沢山あります。

・有用菌を畑に投入する(土壌病害虫を抑制します)
・嫌気性菌による硬盤破砕(水が溜まりにくくなります)
・好気性菌と腐植による団粒構造の形成(土がフカフカになり、根が呼吸をしやすくなり、水分を保持します)
・無機養分の可溶化(肥料を吸収しやすくします)
・CECの増加(肥料を保持する力があがります)
・etc...
僕が知らない良い効果がきっとまだまだあるはず。

堆肥の中でもこの2種類さえあればだいたいの畑で1年目からいい作物がとれるのじゃないかと思うものがあります。

それは

C/N比18くらいの炭水化物供給力の高い堆肥

C/N比20~25の団粒構造形成力の強い堆肥

です。

*C/N比とはその物質の炭素(C)と窒素(N)の比率で、モノの分解のしやすさを示します。例えばお肉はC/N比5くらい 木の皮はC/N比700くらいです。硬いものほどC/N比が高いといったイメージで、C/N比が低いものほど分解が早いです。お肉は土の上に置いておいたらすぐ腐敗(分解)してなくなりますが木の皮はそのまま置いておいてもかなり長い時間木の皮のままです

堆肥もこのC/N比の大小で機能が変わってきます。

そのほかにも素材を植物質だけでやるのか動物質も使うのかでphに影響してくるようですし、菌はバチルスの中でもどれを使うのかなど堆肥の機能もめちゃくちゃ工夫のしがいがあるようです。

良質な堆肥を使いたいだけ使えると思うと胸が弾みます。

高品質の野菜栽培にかかせない高機能堆肥、いずれ自分でつくって仕事にできるように、原理と方法を勉強していこうと思います。

僕はまだまだわかっていない事だらけですので謝りに気づかれた方は是非コメントをお願い致しますm(_ _)m



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人が自分らしく、自立しているのが常態の社会にしたいという想いがある。有機農業(BLOF理論)で高栄養な野菜をつくり、分子栄養学でミネラルやビタミン、抗酸化物質の重要性を伝え、質の良い野菜をその理由と共に多くの人に届け、食から目指す社会を作っていく。