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妊娠高血圧症候群と告げられ、紹介状持参で大きな病院へ

妻が「妊娠高血圧症候群です」と告げられた翌日、私と一緒に大きな病院に行くこととなった。

朝、長男を保育園に預け、そのまま妻と私は病院へ向かう。

途中、コンビニでコーヒーや肉まんなどを買い、のんびりムードであった。

今まで通っていた病院が別の病院に変わるだけ。

今後は今から行く大きな病院に通うことになる。

ただそれだけだと思っていた。

病院の入口で妻を下す。

受付や検査でしばらく時間がかかる事が予想されたため、妻の提案で私だけいったん帰宅することになった。

自宅で所要を済ませてから再び妻を向かいに行く。

妻からのメールを頼りに病院内を探し歩く。

廊下の待合所で見つけた。

しかし・・・

妻は、なぜか車いすに乗っている。

その後ろには看護師さんが車いすのハンドルをもって待機していた。

妻の話によると、病院に着いたらとても混雑していたそうだ。

大きな病院だ。受付をするまでにもかなりの時間がかかることが想像できる。

受付で紹介状を持ってきた旨を伝えると、やはり時間がかかると言われたそうだ。

しかし、血圧を測ったもらったところ、緊急性が高いと判断され、優先的に診察にまわされたそうだ。

車いすで移動しますと言われ、「自分で歩けるから大丈夫です」と答える妻。

しかし、それはダメと言われたと。

あとから聞いた話では、この時の血圧は180台とも190代とも・・・

妊婦の血圧と普通の人の血圧は違うそうだ。

血圧が180くらいの人はたくさんいるが、妊婦の180は母子ともに危険度が高いという。

自分で移動してこれ以上血圧が上がると危ない。そう判断されての車いすだった。

いくつかの診察・検査を終え、私は妻とともに女医さんに呼ばれた。

そこで言われたことは・・・

「今日これから入院してもらいます」

色々と検査をした結果、妻の身体は自分たちが考えていたよりずっと緊急性が高い状態であった。

「明日、実家から母がこちらに来ることになっています。入院するとなると準備も必要だし、明日ではだめですか?」と妻。

「ダメです。この状態では今日帰すことはできません」

そして、

「これは一時的な入院ではありません。退院するのは出産してからになります」

まさかの事態に動揺する妻は目に涙を浮かべる。

朝、コンビニでコーヒーなどを買っていた時には思いもしなかった現実となった。

里帰り出産の予定だったが、それどころではなくなってしまったのだ。

大丈夫、一緒に頑張りましょうと先生は励ましてくれた。

私は妻の件を職場に伝え、入院手続きをとる。

病室で医師や看護師さんの話などを聞く。

妻は血圧を下げる薬を点滴で注入されている。

もう夕暮れ時になっていた。

私は保育園に長男を迎えに行かなければならない。

妻に「とりあえず今夜連絡するね。明日また来るから」と伝え、保育園に向かった。

長男を預ってチャイルドシートに乗せる。

まさかこんな事になるなんて・・・

幸い、明日は義母が九州から手伝いに来てくれることになっている。

しばらく滞在してくれる予定だから、長男の世話については非常に助かる。

問題は、今まで妻がしてくれていた保育園の送迎だ。

私の通勤手段とも時間ともかみ合わない。

どういう手段が考えられるか・・・

そのようなことを考えつつ、さあ帰ろうとしていたときだ。

私の電話が鳴った。

さらに事態が動くことになる衝撃的な内容だった。

続く


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